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「振起〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

振起の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
の志を遂げよ、旧来の陋習を破って天地の公道に基づけ、知識を世界に求め大いに皇基を振起せよ、とある。それこそ、万民のために書かれたものだ。 六 四....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
て草の種を隣に飛ばしても済まぬ。近所の迷惑も思わねばならぬ。 そこでまた勇気を振起して草をとる。一本また一本。一本除れば一本|減るのだ。草の種は限なくとも、と....
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
われる、イヤ籠っているに相違ない。が、何だか地体は更に解らぬ。依てさらに又勇気を振起して唯この一点に注意を集め、傍目《わきめ》も触らさず一心不乱に茲処《ここ》を....
平凡」より 著者:二葉亭四迷
のを味わったら、女の真味が分るかも知れん。今に膳を下げに来たら、今度こそは勇気を振起して物を言って見よう、私のように黙って居ては、何時迄《いつまで》経《た》って....
関牧塲創業記事」より 著者:関寛
なり。此れ泥水の内に在て空腹にて困苦するのみならず、過度の運動するが為めに喰機を振起し、為めに心身一大変動を起すに至り、尚尊徳翁の霊前に侍したるの感動により精神....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
があるもんか……」 「えーと、こーつ」阿Qは彼の話が途切れたひまに精一杯の勇気を振起して口をひらいた。だが、どうしたわけか洋先生と、彼を喚ぶことが出来なかった。....
鴨の喜劇」より 著者:井上紅梅
奇妙な音楽は、確かに北京では、未だかつて聴いたことがないのだから、いかに愛国心を振起しても弁護することは出来ない。彼は眼こそ見えないが、耳は聾ではない。 「北京....
学問の独立」より 著者:福沢諭吉
備するは廟算《びょうさん》の極意《ごくい》にして、目下の急は武備を拡張して士気を振起するにあり、学校教育の風も文弱に流れずして尚武《しょうぶ》の気を奨励するこそ....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
品位のやや高きものなるのみ。しかるにわが国、維新以来、人の汲々孜々として力を改良振起に尽くしたるものは、政府の事業もしくは会社の事業にして、最も衆目に触れやすき....
三国志」より 著者:吉川英治
明らかにするのが、予の任務であると信じる。諸軍よ、予の死を悲しまず、さらに軍紀を振起し、一意、天下の為に奉ぜよ」 云い終ると、剣を抜いて、あわや自刃しようとし....
三国志」より 著者:吉川英治
厚き礼を賜い、洛陽を人と弔旗に埋むるの大葬を執り行って、いよいよ、討蜀の敵愾心を振起させた。 一方、孔明は、軍を収めて、漢中の営に帰ると、すぐ諸方へ人を派して....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
傾向を生じつつあったのである。しかも中国の統一はむしろ日本の圧迫がその国民精神を振起せしめた点にある。支那事変に於てはかなり勇敢に戦ったのであるがこの大戦争に於....