挽回[語句情報] » 挽回

「挽回〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

挽回の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
ク国の開発にとりては実に絶大なる発見でありました、これによってユトランドの荒地|挽回《ばんかい》の難問題は解釈されたのであります。これよりして各地に鬱蒼《うっそ....
モルグ街の殺人事件」より 著者:佐々木直次郎
出来事のために貧乏になり、そのために気力もくじけて、世間に出て活動したり、財産を挽回《ばんかい》しようとする元気もなくしてしまった。それでも、債権者たちの好意で....
錯覚した小宇宙」より 著者:辻潤
現状は所請欧米の文明を盲目滅法に模倣した結果だと考えている。今に至ってはとうてい挽回の道もなさそうだが、一応忠告だけはして置きたい。 話が岐路に亙ったが、自分....
十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
場では、繊維の山がおれたちを待ってらあ」 「うむ、昨日の予定違いを、今日のうちに挽回しておかなくちゃ」 住民たちは、はち切れるような元気さをもって、螺旋椅子か....
雛妓」より 著者:岡本かの子
が集まり、それほどまでにしなくともということになり、息子の医者の代にはほぼ家運を挽回するようになった。 しかしその間は七八年間にもせよ、父のこの失態の悔は強か....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
ので、一時逃れに曖昧な事を述べて判官の心中に一片疑惑の念を起さしめ、徐々に形勢の挽回を計ろうと思ったのかも知れない。けれども事柄が事柄である。 殺人放火と云う....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
あるべく、万一兵端を開き候節は大樹自身出張、万事指揮これあり候わば、皇国の志気|挽回の機会にこれあるべく思し召され候。関東防禦の儀は、しかるべき人体相選み申し付....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
華を忘れかねているような諸有司が、いったん投げ出した政策を復活して、幕府の頽勢を挽回しうるか、どうかは、半蔵なぞのように下から見上げるものにすら疑問であった。時....
縮図」より 著者:徳田秋声
ず、自信を持てず、いざとなると才能の乏しさに怯けるのであった。四十過ぎての蹉跌を挽回することは、事実そうたやすいことでもなかったし、双鬢に白いものがちかちかする....
」より 著者:徳田秋声
もいろいろのことをやって味噌をつけて行った父親は、製糸事業で失敗してから、それを挽回しようとして気を焦燥った結果、株でまた手痛くやられた、自分の甥にあたる本家の....
善蔵を思う」より 著者:太宰治
いたのである。そうして私は、確かに居心地がよかった。これでよし、いまからでも名誉挽回が出来るかも知れぬ、と私は素直に喜んでいた。ところが、それからが、いけなかっ....
一週一夜物語」より 著者:小栗虫太郎
スになって、それを、私がカットして好|蹴をタッチに蹴出す。一挙これじゃ、三十|碼挽回ね」 「分りませんね。何です、それは」 「分らないの、マアいいわ。いいから、....
剣侠」より 著者:国枝史郎
の一件以来、あいつ親分に不首尾だものだから、気を腐らせて生地なかったが、そいつを挽回しようてんで、何か彼かたくらんではいるらしい」 こう云ったのは権太郎であっ....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
してできるだけの援助を彼に与えなければならぬが、同時に自分は、彼のような男の権力挽回のために働く義務は、断然帯びていないのである。かく考え、躊躇を知らぬ巧妙さで....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
彼は軍団長の経験すらなき新参者で大抜擢である。ファルケンハインは西方に於て頽勢の挽回に努力したが遂に成功しなかった。ルーデンドルフ一党からは一九一四年、特に一九....