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挿話
「挿話〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
挿話の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「葱」より 著者:芥川竜之介
子夫人《なみこふじん》に与うべき慰問の手紙を作ったのであった。――
おれはこの
挿話《そうわ》を書きながら、お君さんのサンティマンタリスムに微笑を禁じ得ないのは....
「星座」より 著者:有島武郎
落ちるまで払いもせずにいたという、そういう父子の間柄であったのを思い浮べた。その
挿話は前から清逸の心を強く牽《ひ》いていたものだった。
父は煙草をのんではしき....
「三浦右衛門の最後」より 著者:菊池寛
が氏元は織田勢に追い詰められて腹を切って死んだということがわかった。その知らせの
挿話として、氏元の寵を一身に集めた三浦右衛門は、府中落城のその日に早くも主君を捨....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
めに、軍隊側にも困ることがあり、記者側にも困ることがあり、陣中におけるいろいろの
挿話が生み出されたようでした。 明治三十三年の北清事件当時にも、各新聞社から従....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
して平和の象徴ではない、と云うのだ。 それが、『太平記』の有名な竜馬|諫奏の一
挿話である。元来太平記は文飾多く、史書として其の価値を疑われ、古来多くの学者から....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
支倉の僻みだろうと思われる。 所で同じ高等学校の出身と云う事について一寸面白い
挿話があるからこゝに書いて置こう。 支倉事件よりずっと後に、某省の官吏だった山....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
へ、酒の継足しに出た、というが、二人とも炬燵の谷へ落込んで、朝まで寝た。――この
挿話に用があるのは、翌朝かえりがけのお妻の態度である。りりしい眉毛を、とぼけた顔....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
違いになっている事なので、意外にも片方になかった記述が、セントジョンの著述にある
挿話から発見されたのだよ。それは、ケラット土人の伝説なんだ。孔雀が年老いて来ると....
「馬妖記」より 著者:岡本綺堂
通りに死んだ。 茂左衛門もその懺悔を聴いた一人であった。彼はその「馬妖記」の一
挿話として、「本文には要なきことながら」と註を入れながら、鉄作の一条を比較的に詳....
「ガルスワーシーの家」より 著者:岡本かの子
たくなった手を上衣のポケットへちょっと挟み込んで、其処で自国の神秘主義に就いての
挿話を述べた。 ――此の国ではコナンドイルがスピリチュアリズムに凝っていましたが....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
出来過ぎている。なかんずく、親兵衛に到って極まる。 『八犬伝』には幾多の興味ある
挿話がある。例えば船虫の一生の如き、単なる一
挿話とするには惜しい話材である。初め....
「春の修善寺」より 著者:岡本綺堂
えの正月に愛鷹丸が駿河湾で沈没した当時の話を聞かせてくれた。その中にこんな悲しい
挿話があった。 沼津の在に強盗傷人の悪者があって、その後久しく伊豆の下田に潜伏....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
ないで堂々と論駁もするし弁明もした。 それにつき鴎外の性格の一面を窺うに足る一
挿話がある。或る年の『国民新聞』に文壇逸話と題した文壇の楽屋|咄が毎日連載されて....
「「ケット」と「マット」」より 著者:喜田貞吉
元で、竹の筒に米を入れてそれを振ってその音を聞かせたとかいう、どこにでもよくある
挿話は、ここについても語られているのである。その他ケットの人が里に出て、下駄を見....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
しめた事であるそうである。その他に現存している古老が口伝している柴大将についての
挿話には次のような話がある。 【古老の話 その一】 その頃柴五郎というお方は日....