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「挿頭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

挿頭の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
を父に持ち、他人には薄情でも我子には眼の無いお政を母に持ッた事ゆえ、幼少の折より挿頭《かざし》の花、衣《きぬ》の裏の玉と撫《な》で愛《いつくし》まれ、何でもかで....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
うに過ぎない。祐筆は日記を附けたり、手紙を書いたりする役である。 五百は呼名は挿頭と附けられた。後に抽斎に嫁することに極まって、比良野氏の娘分にせられた時、翳....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
りますよ!」 「そうはゆかない、あれ!」 と言うより身震せしが、俯伏にゆらめく挿頭、真白き頸、手と手の間を抜けつ、潜りつ、前髪ばらりとこぼれたるが仰けざまに倒....
源氏物語」より 著者:紫式部
、薬の箱、お硯、洗髪器、櫛の具の箱なども皆美術的な作品ばかりが選んであった。御|挿頭の台は沈や紫檀の最上品が用いられ、飾りの金属も持ち色をいろいろに使い分けてあ....
源氏物語」より 著者:紫式部
柔らかでそして寂しくおもしろかった。伶人の着けた小忌衣竹の模様と松の緑が混じり、挿頭の造花は秋の草花といっしょになったように見えるが、「求の子」の曲が終わりに近....
源氏物語」より 著者:紫式部
と思って興奮をおさえることができないのである。美しい物でもないこの夜の綿の花も、挿頭す若|公達に引き立てられて見えた。姿も声も皆よかった。「竹河」を歌って階のも....
源氏物語」より 著者:紫式部
れいな少年をお使いにされお手紙をお送りになった。 山桜にほふあたりに尋ね来て同じ挿頭を折りてけるかな 野を睦まじみ(ひと夜寝にける) というような御消息である....