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捉われる
「捉われる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
捉われるの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「食魔」より 著者:岡本かの子
人に対する気構えは兼々雑誌などで見て、納らぬものがあった。芸術をやるものが宗教に
捉われるなんて――、夫人が仏教を提唱することは、自分に幼時から辛い目を見せた寺や....
「旅愁」より 著者:横光利一
いよいよパリをひとり放れてゆく決心もついて来たが、千鶴子という一個人にふと想いが
捉われると、頭の中に描かれてゆく人間の歴史も停頓する微妙さに、これはただの冗談で....
「技術の哲学」より 著者:戸坂潤
」を何等かの外見と見る代りに何等かの本質自身と見做すならば、それは外見的な現象に
捉われる見地である。この見地によれば、技術乃至技術学の中立性こそがその本質でなけ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
ようえい》した。
物をあつめてよろこぶ人が、一つことに気をつめた末、往々にして
捉われる迷執《めいしゅう》である。業火《ごうか》である。
領主大膳亮が、あきら....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
。」 「教頭も配属将校も、君の将来を棒にふって争うほどの人間ではない。そんなのに
捉われるのは女々しいよ。」 「君は、僕があの二人を相手にストライキをやろうとして....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
作られてあったが、それへ通ずる刎ね橋であった。こういう場合おおかたの人は好奇心に
捉われるものであった、で、彼も好奇心に駆られ、刎ね橋を向こうへ渡って行った。そう....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
の怖しさを知りすぎるからだろう。理を知る故に、むしろ理が身についている故に、理に
捉われる怖しさが分るし、理への反逆も起るのだ。大阪の言葉は怖ろしいまでに的確であ....
「味覚馬鹿」より 著者:北大路魯山人
養で、人間をつくる上の大切な肥料なんだから。 料理というと、とかく食べ物だけに
捉われるが、食べ物以外のこれらの美術も人間にとって欠くことの出来ない栄養物なんだ....