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「捕る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

捕るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
つもの》であった。彼はおくればせに駈け付けて来て、すぐにこの持て余した狼藉者を召捕る法を考え付いた。彼は火消しどもに指図して、屋根へ水を投げ掛けろといった。火消....
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
になって雁《かり》は天を飛んでいる。それは誰が捕《と》ってもよい。しかしその雁を捕ることはむずかしいことであります。人間の手に雁が十羽なり二十羽なり集まってある....
蠅男」より 著者:海野十三
こかへ逃げてしまったのではないか。 全く神出鬼没の怪漢蠅男のことだから、容易に捕る筈がない。しかもこの界隈は、人間の多いこと、抜け裏の多いことで大阪一の隠れ場....
動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
銛が、用意されたままになっていた。老獪な船長は、そうした不思議な鯨共を容易く撃ち捕るために、密かに禁止された仔鯨撃ちを、永い間安吉に命じていたのだった。 仔鯨....
すり替え怪画」より 著者:海野十三
来た。君、大丈夫かね」 伯爵は情けない顔をした。 「大丈夫ですとも。怪賊烏啼を捕る力量のある者は天下に私ひとりです。どんなことがあっても彼の尻尾をつかんで取押....
ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
しおからとんぼか、おにやんまを、それからどんな種類でもいいから、あげはのちょうを捕る決心だった。ヒトミの方は、ぜひ、かや草と野菊とをさがしあてたいとおもっていた....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
は眼をつぶった。 「しかし、ダイナマイトを、なぜ海中へなげたのかな。まさか、魚を捕るためじゃあるまい」 「船長、あの曲馬団の連中を、片っ端から、しらべて見てはど....
火星兵団」より 著者:海野十三
の首を分捕ってやる」 佐々刑事は、そんなことを言っていた。 「怪人丸木の首を分捕る? そんなものを分捕って、どうするんだ」 と、同僚が聞くと、佐々は肩をゆす....
大空魔艦」より 著者:海野十三
本の国もあぶないことであった。 空魔艦は、若鷹丸探険隊員の手によって、うまく分捕ることができた。しかしこれをどうして日本まで動かしたらいいのであろうかと、大月....
水鬼」より 著者:岡本綺堂
。まあ、半分は涼みがてらに……。あなたの釣りと同じことですよ。」 きりぎりすを捕るだけの目的ならば、わざわざここまで来ないでも、もっと近いところにいくらでも草....
麻畑の一夜」より 著者:岡本綺堂
もない、野蛮人でもない。たしかに人間の眼には見えないものです。ピストルでも罠でも捕ることの出来ないものです。眼に見えないその怪物に誘い出されて、みんなあの河へ吸....
くろん坊」より 著者:岡本綺堂
らなくなった。その時代の習いとして、どこの藩でも隠密が入り込んだと覚れば、彼を召捕るか、殺すか、二つに一つの手段をとるに決まっているのであるから、叔父は早々に身....
蜘蛛の夢」より 著者:岡本綺堂
うので、それではわたしの虫を捕ってくる場所を教えてやるから、おまえが行って勝手に捕るがいい。しかしその場所は秘密であるからめったに教えられないと、善兵衛がまた焦....
慈悲心鳥」より 著者:岡本綺堂
すからと約束して、磯貝は二百円の飼育料を六兵衛にあずけて帰った。 名山の霊鳥を捕るというのが怖ろしい、更にそれを人間の手に飼うというのは勿体ないと、妻のお鉄と....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
のうとまでしたものを、私が騒ぎ立って、江戸中知れ渡って、捕っちゃあならねえものに捕るか、会っちゃあならねえものに会ったりすりゃ、余計な苦患をさせるようなものだ。....