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捕吏
「捕吏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
捕吏の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
して、此の身が若し三日目までに帰らなんだら、殺された者だから直ぐに其の筋へ訴えて
捕吏を此の養蟲園へ差し向けて呉れと云うて有ります。夫だから何うしても明日中に帰ら....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
有名の和蘭医師高野長英が姓名を変じて青山百人|町(現今の南町六丁目)にひそみ、
捕吏にかこまれて自殺したのは、嘉永三年十月の晦日である。その翌年の四月、この「半....
「義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
おりまする。 役人 甚兵衛は、重罪の嫌疑じゃほどに、親子兄弟も免れまい。(手下の
捕吏に)あの者を召捕りおけ! 甚吉 それは、きこえません。それはきこえません。こ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ている。 劉元鼎が蔡州を治めているとき、新破の倉場に狐があばれて困るので、劉は
捕吏をつかわして狐を生け捕らせ、毎日それを毬場へ放して、犬に逐わせるのを楽しみと....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
たようにあわただしく駈け込んで来たのです。その旅びとは主人にむかって、我れわれは
捕吏に追われている者であるから、どうぞ隠まってもらいたい。その代りに我れわれの持....
「青春論」より 著者:坂口安吾
者とは認められていないのだが、この掟によって、切支丹らしい捕われ方をするために、
捕吏に取囲まれたとき、わざわざ腰の刀を鞘ぐるみ抜きとって遠方へ投げすてて縄を受け....
「わが血を追ふ人々」より 著者:坂口安吾
の年の長崎及びその近郊に行はれた降誕祭のミサは無茶苦茶だつた。信徒達は殺気立ち、
捕吏が来たら捕へて殺してしまふ覚悟で、各々の秘密集会所で祈り泣き歌ひ、牛小屋を清....
「作男・ゴーの名誉」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
な仏蘭西の犯罪者が胡椒を使用した様にこれを使用した。というのは、これを引つかんで
捕吏もしくは追跡者の面にいきおいよくパッと投げつけるためにじゃ。最後に、ダイヤモ....
「犬神娘」より 著者:国枝史郎
つみの荷物を、揺り上げ揺り上げ従いて行く私の、眠りの足らない眼にも町の辻や角に、
捕吏らしい人影の立っているのが見えて、心がヒヤヒヤいたしましたが、眼にとめて駕籠....
「首頂戴」より 著者:国枝史郎
うようになった。 そうして夫れは事が破れて、江戸は品川八ツ山下の御殿で、多くの
捕吏に囲繞まれ、腹を掻っ切ったその時まで、彼の心を捉えたのである。 五....
「女侠伝」より 著者:岡本綺堂
意して、何か怪しい者を見たらばすぐに訴え出ろと申付けてはおいたのだが、別に二人の
捕吏を派出して、毎晩かの蘇小小の墓のあたりを警戒させることにした。」 「誰でも考....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
そこで金鍔次兵衛の名が現れたのだそうだ。彼が妖術、もしくは忍術使いだということは
捕吏をはじめ一般に確信されたもののようである。そしてその妖術の鍵が彼の帯刀の金の....
「活人形」より 著者:泉鏡花
銃を腰にしたり。我泰助は寸鉄も帯びず。相対して戦わば利無きこと必定なり。とあって
捕吏を招集せんか、下枝は風前の燈の、非道の刃にゆらぐ魂の緒、絶えんは半時を越すべ....
「ろくろ首」より 著者:小泉八雲
いた。女は気絶し、子供は叫んで逃げ出した。余りに人だかりがして騒ぎになったので、
捕吏が来て、僧を捕えて牢へ連れて行った。その首は殺された人の首で、殺される時、相....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
は、軽々に看過しがたい材料であると言わねばならぬ。 夙の者が都邑の警固に任じ、
捕吏を職とし、雑役に任じたことは、片桐且元の兵庫の夙に関する文書(三巻四号五二頁....