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捕物
「捕物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
捕物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「将軍」より 著者:芥川竜之介
には「ピストル強盗《ごうとう》清水定吉《しみずさだきち》、大川端《おおかわばた》
捕物《とりもの》の場《ば》」と書いてあった。
年の若い巡査は警部が去ると、大仰....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
な物騒な話が我が身の上に懸けられているとも知らぬ覆面探偵青竜王は、竜宮劇場屋上の
捕物をよそに、部下の勇少年と電話で話をしていた。 「それで勇君が、ポントスの部屋....
「蠅男」より 著者:海野十三
と帆村は、監視隊の間を縫って警戒線を一巡した。なるほど、映画に出てくる国定忠治の
捕物を思わせるような大規模のものだった。警官の吐く息が夜目にも白く見えた。 一....
「あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
中に、うちの旦那さんがいる」ってことが判って、それで、いよいよ、あの一網打尽の大
捕物ってことになったんです……え? ええそりゃアもう、女将は、亭主同様重罪でしたよ。 (「新青年」昭和十一年九月号)....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
禍であった。この恨みは綿々として尽きない。(昭和8・3「書物展望」) 回想・半七
捕物帳 初めて「半七
捕物帳」を書こうと思い付いたのは、大正五年の四月頃とおぼえ....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
きくと、思わず青竜刀をポロリと落した。 チャンフーの双生児 六天山塞の大
捕物は、たちまち港町の大評判になった。 何しろ、六天山からカンヌキ山へかけて、....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
つかれて、道夫はとろとろと少しねむった。と、やがて悪夢におそわれた。地獄の中で大
捕物があって、結局自分がおそろしい鬼や化け物に追いまわされている夢だった。うなさ....
「空中漂流一週間」より 著者:海野十三
党の幹部スパイで、キンチャコフとかいう大物も交っているらしく、なかなかたいへんな
捕物なんですよ」 「キンチャコフだって、どっかで聞いたような名前だ。だが、キンチ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
ほざきおるか」 「うへー」 というわけで、途中まで本物の川上機関大尉かと思った
捕物第一号も、哀たちまち偽物であることが露見した。 こういう面倒な取調が、次か....
「牛」より 著者:岡本綺堂
返して、河岸づたいに道を変えて行こうとすると、捕り方は眼の前に迫って来た。そこで
捕物の立廻り、熊吉はとうとう召捕りになって、小雛と共に引っ立てられるので幕……。....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
ら、未だ朱房の十手を預っているかのように人は忌み恐れていた。 「生縄のお鉄は男の
捕物に掛けては天下一で、あれに捕ったら往生だ。罪の有る無しは話には成らぬ。世にも....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
破壊されて殺風景なただの人肉市場となってしまった。蓄妾もまた、勝誇った田舎侍が分
捕物の一つとして扱ったから、昔の江戸の武家のお部屋や町家の囲女の情緒はまるで失く....
「活人形」より 著者:泉鏡花
の探偵なり。色白く眼清しく、左の頬に三日月|形の古創あり。こは去年の春有名なる大
捕物をせし折、鋭き小刀にて傷けられし名残なり。探偵の身にしては、賞牌ともいいつべ....
「鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
を延ばして待ってるだろうよ」 「君、鳩をすりかえておいたのか?」 「そうさ。この
捕物は日が暮れてからでないと駄目だし、鳥は夜放すわけにもゆかないからね」 思い....
「黒猫十三」より 著者:大倉燁子
って。――」と云い、十三の方へ向いて、眉を寄せ、 「出掛けようとする処へ、生憎、
捕物があってね。――」と弁解らしく云った。 「私に運転させてよ」 彼女は運転台....