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捨象
「捨象〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
捨象の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「技術の哲学」より 著者:戸坂潤
へ移行するので、「技術そのもの」の問題を取り扱っている今の段階ではこのモメントは
捨象しよう)。 技術の社会的意味に就いてはルービンシュタイン「技術の発展に関す....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
偶然的な――例えば戦争・革命・飢饉・震災の影響・等々の政治的意義をもつ――諸項を
捨象し去って、「本質的」な可能性の上での経済的諸関係だけを取り出せば、それは恐ら....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
ない事実であろう。それから社会と云えば無論歴史社会なのだから、特に社会から歴史を
捨象して了う特別な立場に立たない限り、社会的(社会学的)批判は同時に、一応の意味....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
関係を云い表わすために再び取り上げられねばならないのだ。物理的空間は物質を完全に
捨象した虚空間ではない、それは充たされた実空間(voller Raum)である。....
「漫画と科学」より 著者:寺田寅彦
して、これを求心運動、等加速運動、正弦運動などに分解してその中の一つを抽出し他を
捨象する事によって、そこに普遍的な方則を設定する。物理学教科書にある落体運動は日....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
ぬ。私はこの市場を求めても、見出すことが出来ない。これ、私が(償却費と保険料とを
捨象して)iを方程式 から導き出すことを主張するゆえんである。ここで pk ……....
「クリティシズムと認識論との関係」より 著者:戸坂潤
源はカント自身にないとは云えない。例えば彼によれば、啓蒙なるものは政治を文化から
捨象して了うことによって、初めて成り立つ。文化のこのアウタルキーは、カント的道徳....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
が眼にうつらないのではない。それを見ながらも、芸術的統一の面に属しないものとして
捨象しているのである。またそれと共に芸術的統一の面に属するものを追跡し見いだそう....