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捷報
「捷報〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
捷報の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
を言う者が出て来て、土州因州あたりは旧士族ばかりでなく一般の人々の気受けも薩摩の
捷報をよろこぶ色がある、あだかも長州征伐の時のようだなど言い触らすものさえある。....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
わが父息災、武男の武運長久を祈らぬ日はあらざりしなり。 九月末にいたり、黄海の
捷報は聞こえ、さらに数日を経て負傷者のうちに浪子は武男の姓名を見|出しぬ。浪子は....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
藩と諜じ合せ他の港へ討ち込んだ。この大島郡は一時敵対する者がなくなったので、この
捷報が聞こえると、世子は気早で多少勇気のあった人だからモウ三津浜には居たたまれず....
「随筆 寄席風俗」より 著者:正岡容
プリンス・オブ・ウェールズが沈み、香港が陥ち、そこかしこの海戦にはめざましい
捷報《しょうほう》が続々もたらされてくる年の暮ぎりぎり、病後の私は「近世浪曲史」....
「三国志」より 著者:吉川英治
へ出て行ったのである。 一面。――魏の長安大本営では、大都督曹真が、王双からの
捷報を聞いて、 「孔明もその第一歩からつまずくようでは、もう往年のような勢威もな....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、 「お味方は敵将赤橋守時を討ちとって、はや小袋坂をまえにしております」 との
捷報が入った。 義貞は、もうわが物と思ったろう。夜明けへかけてはまた、諸方の火....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
北陸北越、諸所の北条代表の武族も、降伏、あるいは火中で自刃し去るなど、一報一報の
捷報がきこえるごとに、 「めでたい」 「万歳」 と、公卿ばらは、有頂天になって....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
こんな対話中の折だった。直義の陸手からも、福山城をたッた今、攻めつぶしたとの
捷報を早打ちしてきた。 その勢いを駆ッて、陸上軍は、大安寺(岡山市の西)の松田....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
粟津ヶ原の戦死も、一月二十日の朝から夕方までのたった一日の出来事だったが、この大
捷報が、即刻、京から鎌倉へ早打ちされたことはいうまでもない。 吾妻鏡によると、....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
盛は、三十九歳の稜々たる骨がらの持主であった。 秀吉はいちど安土へ凱旋した。戦
捷報告をかねて、なお次の作戦段階に就いて、親しく信長の指示を仰ぐためであった。 ....