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授かる
「授かる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
授かるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「運」より 著者:芥川竜之介
「可哀そうに、これでも少しは信心気《しんじんぎ》のある男なんだぜ。いよいよ運が
授かるとなれば、明日《あす》にも――」
「信心気でございますかな。商売気でござい....
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
った。ただ勅任官という地位がすっかり彼を混乱させてしまったのである。勅任官の位を
授かると、彼は妙にまごついて、ひどく脱線してしまい、まったく自分をどうしたらいい....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
いったはいいが、きょうから赤い信女のおひとり者になるんだ。どんな仏さまから子宝を
授かるかと思うと、気がもめるんですよ」 しかし、名人はにこりとも、くすりともせずに、黙々ともう五、六間先でした。....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が詳しく記されて「蝮蛇除の神札は別当松智院社人よりこれを出だす。遠近これを信じて
授かる者多し。夏秋の頃山中叢林にこれを懐中すれば蝮蛇逃げ去るという、云々」と、書いてあった。....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いる。やっぱり眼のさきにいる奴だ。浅川の芝居にいる市川照之助だろう。あいつは力を
授かるために仁王さまを拝んでいたらしい。どうもあいつの眼の色が唯でねえと、おれは....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
二月十九日には妾の外にもう二人のはらからが誕生したことになる。 もっとも父は「
授かる」と記し、「家内が産んだ」とは書いてないので、疑えば疑えないこともないが、....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
。これも指導役のお爺さんから教えられて、私は女が眠っている時に、白い珠を神様から
授かる夢を見せてやりました。御存じの通り、白い珠はつまり男の児の徴号なのでござい....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
。生きる上には相応な智慧を持たねばならない。少年はこの座頭からこうしてその智慧を
授かるのである。 鶴見はこの中世の説話を説話なりには聞いてはいられなかった。か....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
神詣では追々の事として苦しゅう無い」 秋岡陣風斎から一師一弟、八方巻雲の剣法を
授かる為に、竜次郎の廻国は始ったので有った。処が大杉明神で停滞したので有った。そ....
「青蛙神」より 著者:岡本綺堂
に身をふるわせる。)それから五日目の今日になって、八千両の半分――四千両が不意に
授かるようになった。併しその四千両は……大事な娘の命と引換えになったのだ。 (聴....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
頃から来馴れているし、殊にその時三人が座を構えたる一室のごとき、いつも入込に教を
授かる、居心の知れた座敷ではあったけれども、不断とは勝手が違った庭口から案内なし....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
の秘密|法力を秘密に授けてやるといいますから、ありがたい事と心得てその翌日
を
授かるつもりでその夜は休みました。で、その夜つくづくと考えますに尊者に対してチベ....
「西航日録」より 著者:井上円了
に至り、場内に列席す。当日は哲学館出身高木真一氏も、卒業生の一人に加わりて学位を
授かる。同氏は米国に渡りて以来、毎日労働しつつ修業を継続し、本邦より一銭の学資を....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
うして考えられようか。) 午後、州政庁に至り、局長に面会し、耕地見分の紹介状を
授かる。これより移民収容場を一覧す。その設備すこぶる完備せり。市外および公園をも....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ていたろう。五体を丹念に、まめやかに、正直に、使って行くところに、私たちの本当に
授かる宝は取出されるのです。 飽くまで生き抜く力と言っても、朝から晩まで肩肘張....