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「授受〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

授受の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
勝ったと、馬鹿ア云え、汝《てめえ》の様なケチな一文賭博をする奴が古金《こきん》で授受《とりやり》をするかえ、有体《ありてい》に申上げろ」 勘「マ、全く博賭に勝....
親子」より 著者:有島武郎
もこの農場に出向いて来て、すっかり精算をしようというわけになっているのだ。明日の授受が済むまでは、縦令永年見慣れて来た早田でも、事業のうえ、競争者の手先と思わな....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
介はダンネベルグ事件の共犯者なんだ。あの行為の目的は、云わずと知れた毒入り洋橙の授受であったに相違ない。それを、あれほど明白な結合動作を――。今の今まで、君の紆....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
答 取った様にもあり、又取らぬ様にもあります。 問 神戸より右金を定次郎に授受の際被告は立会わなかったか。 答 分りませぬ。 問 授受は大正二年九月二....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
て行きつつある。で、同じものを同じものに飜訳するのは飜訳ではなくて、ただの交換か授受に過ぎない。ヨーロッパ文明が日本で消化し切れなかったり、日本精神が外国人に判....
社会時評」より 著者:戸坂潤
られているのか、一向判らないという人がいるかも知れない。それは全くそうで、賄賂を授受しそうであればこそああ云った式も必要だったのだから、従っていくらああいう式を....
女大学評論」より 著者:福沢諭吉
西洋諸国の貴女紳士が共に談じ共に笑い、同所に浴《ゆあみ》こそせざれ同席同食、物を授受するに手より手にするのみか、其手を握るを以て礼とするが如き、男女別なし、無礼....
工学博士末広恭二君」より 著者:寺田寅彦
物理学科の聴講に出たり、ベルリン留学中かの地の若い学生の中に交じってブラジウス教授受持の物理実験の初歩のコースを取ったりした事実は、この特徴の由来を想像させるも....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
いものではあるが、しかもそれにもかかわらず、信仰には又一面この秘やかな密契と面々授受との、全く私的な境地がなくては活ける信仰ではないことを牢記すべきである。 ....
剣侠」より 著者:国枝史郎
った」 ほんとに浪之助は愉快そうに云った。 「一瞬間に勝負がつき、突嗟に金銭が授受される。……息詰まるような客人の態度。……細心な中盆の壺の振り方。……万事が....
能面の秘密」より 著者:坂口安吾
百万円はさのみ騒ぎたてることもないがというように訂正され、深夜に窓の戸を叩いての授受は故意に怪しまれることをしているだけにこれが別れの思い出の茶番のようなことも....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
に相続権の理があるのだ。そこで仕方がないから、正統の天子とは何ぞや。三種の神器の授受である。神器のあるところに天皇あり。やむを得ない詭弁であった。九条兼実という....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
ていたのでないかと思うのである。ただそこに、弱りはてながらつづく細々とした形式の授受があったのである。 吉野時代にはしかし、今一つ忘れてならぬ大きな一面がある....
牛捨場馬捨場」より 著者:喜田貞吉
な悶着を惹き起した事件もあった。 牛馬捨場の売買はもちろん一切の権利を永久的に授受するものもあったであろうが、多くは一定の日限を付して行われたようである。この....
友情に関係あるエッセイ」より 著者:戸坂潤
策的な決意やがなくてはならぬことと私は考える。いずれの側から云っても、学位を沢山授受されるには、とに角文化的勇気というものが、心理的に必要なのだ。お互いに気をよ....