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「授戒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

授戒の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
連環記」より 著者:幸田露伴
ることも無しとおもへば」と、実にケチな歌を詠んで好い気になった藤原道長も、寂心を授戒の師と頼んだのであった。何も道長が寂心に三帰五戒を授かったからとて寂心の為に....
源氏物語」より 著者:紫式部
い御決心を兄宮へお告げになって、叡山《えいざん》の座主《ざす》をお招きになって、授戒のことを仰せられた。伯父《おじ》君にあたる横川《よかわ》の僧都《そうず》が帳....
源氏物語」より 著者:紫式部
度を見きわめておく必要があると思召して、 「では私がこちらへ来たついでにあなたの授戒を実行させることにして、それを私は御仏から義務の一つを果たしたことと見ていた....
源氏物語」より 著者:紫式部
けのことのようになるのが残念でございますから、無理なお願いではございますが今日に授戒をさせていただきとうございます」 と言って、姫君は非常に泣いた。単純な僧の....
源氏物語」より 著者:紫式部
話があったものですから、出家は自分のほうからお勧めもしたいことであるからと申して授戒を行なわせてさしあげたのでございます。あなたに御関係のある方などとは、空では....
狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
く、早や顔色を失って、眼の球をキョロキョロさせていた。 「おお、そなたはこの間御授戒なされた茶中の御隠居……」 老婆は縁側へ両手を突いたまま、乾涸びた咽喉を潤....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
年、和尚四十六歳のころには、淮南江左に和尚より秀でた戒師なく、道俗これに帰依して授戒大師と呼んだ。前後大律並びに疏を講ずること四十遍、律抄を講ずること七十遍、軽....
法然行伝」より 著者:中里介山
ある。 後鳥羽院にも度々勅請あって、円戒を御伝授、上西門院、修明門院、同じく御授戒があった。三公、公卿、朝の内外仰いで伝戒の師としないものはない。 十一 公....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
趣旨の敷衍に外なりません。そして伝教大師は、この戒壇には日本国民残らず全部を登壇授戒せしめて、一挙に民族精神の作興を企図されたのですが、南都の旧套仏教家の妨害に....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
がら、色香を惜しみなく捨て去ること、余りにも、いさぎよい。 出家、遁世、入道、授戒、ことばは違うがみな同じことである。違うのは、人間各自の内容である。ひと口に....