掌を指す[語句情報] » 掌を指す

「掌を指す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

掌を指すの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
読書法」より 著者:戸坂潤
込むような厚みのある説明を与える叙述力を持っているが、ジーンズはこの本で、もっと掌を指すように、又もっと手玉に取るように、対象を生々と転がしている。 日本にも....
社会時評」より 著者:戸坂潤
府県庁に支所めいたものが置かれているので、どこにどういう怪しげな先生がいるかは、掌を指すように判っているということだが、要するに研究と云えばそうした「研究」をす....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
から人が報せにくるまでには、仕掛のアトを存分に取り片づけができようというものさ」掌を指すが如くにピタリと謎の数々を解きあかす。 海舟の心眼を拝借した虎之介は、....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
嗅ぎつけて嫉妬の業火に燃え立ったのが片恋の許婚弥吉であった。その行動《うごき》は掌を指すように藤吉が言い当てていた。浦和からの戻るさ、立場《たてば》立場の茶屋で....
三国志」より 著者:吉川英治
の勢いで、呉が蜀へ雪崩れこむだろう。この時こそ、わが兵馬が、呉を取るときだ」と、掌を指すごとく情勢を説き、やがて曹仁に一軍をさずけて濡須へ向わせ、曹休に一軍を付....
三国志」より 著者:吉川英治
というつもりでしょう。真に見えすいた計略です」 彼は、馬遵とその一族へ向って、掌を指すように、敵の偽計を説いて教えた。馬遵は、げにもと悟って、 「もし姜維が、....
春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
陣館の丘で、本城出城のあった所、ここにある深い堀が、当時の塹濠の址だなどと、一々掌を指すがごときものだ。帰途の汽車の中で陸軍将校の一団と乗り合したが、その人達の....