掌を返す[語句情報] » 掌を返す

「掌を返す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

掌を返すの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
仮装観桜会」より 著者:佐左木俊郎
はその掌《てのひら》の中の制度を、もっとも容易に変革することができるからである。掌を返すように、全然反対の制度へと、容易にそれを変革することができるからである。....
善蔵を思う」より 著者:太宰治
飽くまでも勁く押して行けば、やがてその人を笑わなくなり、ああ、浅墓だ、恥を知れ!掌を返すが如くその人を賞讃し、畏敬の身振りもいやらしく、ひそかに媚びてみつぎもの....
村井長庵記名の傘」より 著者:国枝史郎
で、衣裳の裾の高端折り、夜眼にも著るくヌッと出る脛を、虻が集かったかバンと打ち、掌を返すと顎を擦り、じーっと行手を隙かして見たが、ブッツリ切ったは刀の鯉口、故意....
「プラーゲ旋風」の話」より 著者:山下博章
熄」が伝えられたため、外国著作権の侵害は激増した。和解話のほぼ纏っていた分も悉く掌を返すが如く、其の態度を一変した。然し自ら種を播いた者は自ら刈取らねばならぬ。....
三国志」より 著者:吉川英治
せにまかせて、曹操はいさぎよく撤兵を断行する。――よろしく伝えてくれい」 と、掌を返すように告げて、使者を鄭重に城中へ送り帰し、同時に洪水の退くように、即時、....
三国志」より 著者:吉川英治
明はにこやかに、 「されば、――もしわが君劉予州が荊州を奪ろうとなされば、それは掌を返すよりたやすいことであったでしょう。けれど君と故劉表とは同宗の親、その国の....
私本太平記」より 著者:吉川英治
時に秘奏をへて 非義を申し行ふため 綸旨 朝に変じ、暮に改まるほどに 諸人の浮沈掌を返すがごとし とまで、痛言しているふうだった。 なにしろ、想像もおよばぬ....