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排気
「排気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
排気の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
線が、兼常博士の室に入ります。その時、煙硝が燃えたのですから、膜嚢を排出した時の
排気の反動で、恰度ロケットのような現象が現われたのです。ですから、その新しい力を....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ーの研究が進んで、真空化が実に手軽になった由。送信術でも二十五ケ一台を三十分にて
排気作業完成し完封するので、一日にこれを二十回もくりかえし得るという。一日に一個....
「三の字旅行会」より 著者:大阪圭吉
たいものですね」 伝さんは思わず乗り出した。だがこの時、三時の急行列車が烈しい
排気を吐き散らしながら、ホームへ滑り込んで来ると、 「じゃあ又この次お話しいたし....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
れだった。かくしてそのトラックは速力を緩《ゆる》めることなしに、店員にガソリンの
排気《はいき》をいやというほど引掛《ひっか》けて遠去《とおざ》かっていってしまっ....
「心臓盗難」より 著者:海野十三
内儀さんは溜息をつき、探偵は二度目の呻り声をあげた。 クーペは薄紫のガソリン
排気を後にのこし、車上の男女は視界から去った。 探偵はようやく吾に戻って、周章....
「ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
る形をしている、その樽だった。上に小さい煙突のようなものがついて、そこから残りの
排気《はいき》らしい煙がすうーッと立ちのぼる。するとその煙の中から、ガウン姿のポ....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
出ていった。それから賑やかさは玄関に移った。三台の自動車が、次々に白いガソリンの
排気をまき散らしながら、通りへ走り出していった。そして邸内は急に静かになってしま....
「未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
あります」 そういっているとき、地下戦車の蓋は、ぱたんと閉った。車体のうしろの
排気管《はいきかん》から、白い煙が、濛々《もうもう》と出てきた。 「うむ、いよい....
「毒瓦斯発明官」より 著者:海野十三
いた。向うに見える太い鉄管は、海面すれすれまで下りている。重い毒瓦斯は、あの方へ
排気するんだ。風下はベンガル湾だ。海亀とインド鰐とが、ちかごろ身体の調子がへんだ....
「流線間諜」より 著者:海野十三
た。 室内にはシューシューと可なり耳に立つ音がしている。それは毒瓦斯をしきりに
排気している送風機の音だった。
排気が済まないと、首領は出て来られないのだと、帆村....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
「パン、パン、パン……いま機関銃が鳴ったようだけど」 「機関銃……ノオ、戦車の
排気音だ」 「戦車はどこへ行ったのですか」 「あれだって生きものだから、どこかへ....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
だろうと、ラジオで言っていた。風が変ったらしく、工場のサイレンや、ポンポン蒸気の
排気管や、可動橋の定時の信号や、汽艇の警笛《シッフル》や、さまざまな物音が、欄間....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
熱|瓦斯の検査中に被害を受けたものと見えて、直ぐ前の坑壁には切り離された発火坑の
排気管が、針金で天盤の坑木に吊し止められ、踏台の上には分析用の器具が乱雑に置かれ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
五絶一首および和歌一首あり。 車塵遮烟。 (車のあげる塵は日光をさえぎり、石炭の
排気は青空をとじこめる。市外より竜動の市街を眺めれば、みわたすかぎりぼんやりとし....
「オスカー・ブロズキー事件」より 著者:妹尾アキ夫
は手がかかる。」 彼は緑色の鞄のなかから、マーシュの砒素試験に使うような、安全
排気管のついた小さいフラスコと、小型の折りたたみ式の三脚と、アルコールランプと、....