»
掘
「掘〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
掘の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十本の針」より 著者:芥川竜之介
みのほかにも)そこにそれらの人々を他の人々から截《き》り離す一すじの溝《みぞ》は
掘られている。それらの人々は阿呆《あほう》ではない。が、阿呆以上の阿呆である。そ....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
《ながらがわ》鉄橋陥落の図、尾張《おわり》紡績会社破壊の図、第三師団兵士|屍体発
掘《したいはっくつ》の図、愛知病院負傷者救護の図――そう云う凄惨な画は次から次と....
「冬」より 著者:芥川竜之介
や手数《てすう》をつぶしている、しかし事実は友人のために陥《おと》し穽《あな》を
掘る手伝いをしている、――あたしもずいぶん奮闘主義ですが、ああ云うやつにかかって....
「河童」より 著者:芥川竜之介
「それにしてもよく来られたね?」
「なに、造作《ぞうさ》はありません。東京の川や
掘割りは河童には往来も同様ですから。」
僕は河童《かっぱ》も蛙《かえる》のよう....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
けの大根河岸《だいこんがし》には雪のつもった枯れ柳が一株、黒ぐろと澱《よど》んだ
掘割りの水へ枝を垂らしているばかりだった。
「日本《にほん》だね、とにかくこう云....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
お「海」という大きな神秘と、絶えず直接の交通を続けているためか、川と川とをつなぐ
掘割の水のように暗くない。眠っていない。どことなく、生きて動いているという気がす....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
力は千古無窮とは王世貞《おうせいてい》の言う所である。しかし敦煌《とんこう》の発
掘品等に徴すれば、書画は五百年を閲《けみ》した後にも依然として力を保っているらし....
「槍が岳に登った記」より 著者:芥川竜之介
細長いものとが動いていた。「おおい」と呼ぶと下でも「おおい」と答える。小さい時に
掘井戸の上から中をのぞきこんでおおいと言うとおおいと反響をしたのが思い出される。....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
贋《にせ》の神託《しんたく》を下す心算《つもり》でいました。勿論その時あの婆が根
掘り葉
掘り尋ねる問などは、神慮に叶わない風を装って、一つも答えない事にきめていた....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
と云う機織《はたお》りが、六十年以前にその祖父の埋めた財宝を彼の助けを借りて、発
掘する事が出来た。そればかりではない。千五百四十七年には、シュレスウィッヒの僧正....
「百合」より 著者:芥川竜之介
んなに好《い》いちんぼ芽じゃ球根《たま》はうんと大きかろうねえ。――え、良ちゃん
掘って見ようか?」
彼はもうそう云った時には、畦《うね》の土に指を突《つっ》こ....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
てやろう。今この夕日の中に立って、お前の影が地に映ったら、その頭に当る所を夜中に
掘って見るが好い。きっと車に一ぱいの黄金が埋まっている筈だから」 「ほんとうです....
「墓」より 著者:秋田滋
たりに見たのである。 一人の曲者が、前の日にそこへ埋葬された妙齢の婦人の死体を
掘り出して、今しもそれを墓穴から引ッぱり出そうとしているのだった。小形の龕燈が一....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
めに国会があるのか、わかりません。これでは多数派の政党がみずから議会政治の墓穴を
掘ることになります。 たとえば新安保条約にいたしましても、日米両国交渉の結果、....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
の渡し」はこの河岸から「明治病院」の裏手に当る河岸へ通っていた。その又向う河岸は
掘割になり、そこに時々どこかの家の家鴨なども泳いでいたものである。僕は中学へはい....