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掘下げ
「掘下げ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
掘下げの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「家」より 著者:島崎藤村
横手の勝手口の方へ弟を連れて行った。以前土蔵の方へ通った石段を上ると、三吉は窪く
掘下げられた崖を眼下にして立った。 削り取った傾斜、生々した赤土、新設の線路、....
「超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
を完成しなくちゃ話にならん」 「駄目よ先生。そんな創作無いわよ。モウすこし人物を
掘下げてみなくちゃ。中心になっているお河童さんの恋愛だって、本物だかどうだか知れ....
「探偵小説の正体」より 著者:夢野久作
な気がする。 以上掲げたような色々な定義を一つに引きくるめてモットモット深刻に
掘下げたようなものが、探偵小説の魅力の正体でなければ、ならないような気がするよう....
「不必要な誠実論」より 著者:宮本百合子
多くの疑問を与える点を、「あんな男が運動の指導者であったのだから」と驚くことから
掘下げてゆくべきであり、原因は単に昔の文化主義的なものの観方にあるのではないとい....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
た若い英文学者のI氏は、それをみるとにやにや笑い出した。 「ほう。糸瓜の下が円く
掘下げられていますね。あれを見ると、僕うちの親父が上野の動物園にいた時分のことを....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
。 それよりもなおいっそう罪深き一方を葬るためと言われた他の一つも、同様以上に
掘下げ工作が進捗《しんちょく》しているはずなのですが、この方は最初から、うんだと....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
てから再びつづけて、前半のように緻密にして生活的であり、生活と芸術とその歴史性の
掘下げでユニークなものを完結します。小説もそのように生活のディテールと活力の横溢....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
し私には向かない。何か自由ということのはき違えではないだろうか。自由ということを
掘下げてゆくと、真の自由は自律的には随分不自由なものではなかろうか。 わずかの....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
この屍骸じゃ。人目に触れぬ間に、埋め隠くさねば相成らぬ。林の中には薬草の根元まで
掘下げた穴が幾つも有るで、その中の大きなのを少し拡げるまでじゃ。拙老が手伝うて遣....