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掛かる
「掛かる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
掛かるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
。講堂には大きい馬蹄形の机があって、その後方に暖炉や黒板があり、壁には図面などが
掛かるようになっている。机の前には半円形になった聴講者の腰掛がならべてあり、一列....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
じくローヤル・ソサィティ会長オリバ・ロッヂ卿……これら諸大家の足許にも及ばぬ者が
掛かる偉大な先進の努力と研究とのあるを全く知らず、先入が主となるので、井底の蛙の....
「罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
が一つ置いてある。もしこの椅子のようなものの四方に、肘を懸ける所にも、背中で倚り
掛かる所にも、脚の所にも白い革紐が垂れていなくって、金属で拵えた首を持たせる物が....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
真直に取って、十二人が十二の衣、色を勝った南地の芸妓が、揃って、一人ずつ皆床几に
掛かる。 台傘の朱は、総二階一面軒ごとの緋の毛氈に、色|映交わして、千本植えた....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
、ぱっとこちらの山の端へ渡る鶫の群れが、むらむらと来て、羽ばたきをして、かすみに
掛かる。じわじわととって占めて、すぐに焚火で附け焼きにして、膏の熱いところを、ち....
「妖怪学」より 著者:井上円了
ず、また神仏の力によりて生ずるにあらず、空中に浮かぶところの塵毛の、落ちて指端に
掛かるものならんとの想像を起こすに至るなり。しかるときは、さらに試験を施して、そ....
「白蛇の死」より 著者:海野十三
隠していたんだ」 「へッへ、姐御の後を附けたなんてうっかり言っては、飛んだ嫌疑が
掛かると思いましたんで――」 警察では直ぐに万字楼を調べて見たが、大体彼の言っ....
「怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
式で、火打石で火縄へ火を付けて、その又火縄で口火へ付けるという、二重三重の手間の
掛かる間に、金剛杖でぐわんと打たれて、手に持っていた火打鎌が、どこへ飛んだか、夜....
「丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
下げられるように、取り成しをしなければならなくなる。老年の者でも、ついこれには引
掛かるのだから、若い者はよくよくそこを考えて、謹慎しなければならないというのであ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
った。半七は衝《つ》っと寄って、その片腕をつかんだ。 「さあ、野郎。この腕に縄が
掛かるか、掛からねえかの分かれ道だ。返事をしろよ。返事をしねえかよ」 掴んだ腕....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
するはずであるから、その左団次一派の脚本をかいてもらいたい。史劇は鎧や太刀に金が
掛かるから、なるべくは維新当時あたりの世界を択んで貰いたいと、かれは三十分あまり....
「一ノ倉沢正面の登攀」より 著者:小川登喜男
降りようじゃないか」と提議したので、ようやく自分も本で見たその技術を思出し早速取
掛かる事にする。裂罅の右端へ行って見ると、充分雪の厚みはあり十米ほど下の岩場の工....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
え、薄気味悪い話じゃないか。痲痺した体で眼だけを※って、その眼で、自分の首に手が
掛かるまでの、惨らしい光景を凝然と眺めていたんだからね」と更に屍体の眼球を擦って....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
んちゃく》ない。 やがて午前十時になったので、切符を購《もと》めて出札口に差し
掛かると、 「ドッコイ、お待ちなさい。これは水戸行の汽車ではありません。水戸行は....
「雨」より 著者:織田作之助
てお君の答弁振りをのゝしったが、豹一はふと、故買の嫌疑ならお君よりむしろ安二郎に
掛かるのが当然であったと疑い、調べてみると古物商の届けはお君の名儀になっていたの....