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掛札
「掛札〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
掛札の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
《うな》がしたので、千代子は須永を呼びに裏手へ出た。 八 真鍮《しんちゅう》の
掛札に何々殿と書いた並等《なみとう》の竈《かま》を、薄気味悪く左右に見て裏へ抜け....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
た。それを順々に追うて行くと、本館の左端と密着して建てられていて、造園倉庫という
掛札のしてある、シャレイ式の洒落た積木小屋から始まっている。また、もう一つの方は....
「風知草」より 著者:宮本百合子
、画面に一つの力づよい手が現れて、特高と書いた塗札をひきむしった。検事局思想部の
掛札も、もぎとって床にすてられた。画面にふたたび、府中刑務所のいかめしい正門が見....
「モスクワ印象記」より 著者:宮本百合子
碧硝子のとってがついていて、執務時間第八時より第十二時。第十四時より第二十二時と
掛札が下っている。新モスクワの生活法を、レーニンの大写真が眺めている。 四階の....
「半日ある記」より 著者:寺田寅彦
上へ/\と行く。道右へ廻りて両側に料理屋茶店など立ち並ぶ間を行く。右手に萩の園と
掛札ある家を、これが百花園かと門内を覗くに、どうやら変なれば、客待ちの車夫に問う....
「根岸庵を訪う記」より 著者:寺田寅彦
騒いでいる。ふり返って見ると動物園の門に田舎者らしい老人と小僧と見えるのが立って
掛札を見ている。其処へ美術学校の方から車が二台|幌をかけたのが出て来たがこれもそ....