掠れる[語句情報] » 掠れる

「掠れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

掠れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
朱日記」より 著者:泉鏡花
開いて腰を落しつける。その前へ、小使はもっそり進む。 「卓子の向う前でも、砂埃に掠れるようで、話がよく分らん、喋舌るのに骨が折れる。ええん。」と咳をする下から、....
死の快走船」より 著者:大阪圭吉
うのは? ああ奥さんのですな。いやどうも、有難うございました」 東屋氏の語尾が掠れるように消えると、瞬間、緊張した、気不味い沈黙がやって来た。 東屋氏はそれ....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
ある。気が着けば、あの、かくれ滝の音は遠くどうどうと鳴って、風のごとくに響くが、掠れるほどの糸の音も乱れず、唇を合すばかりの唄も遮られず、嵐の下の虫の声。が、形....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
な。見た処、そのように気が弱くては、いかな事も遣つけられまい、可哀相に。」と声が掠れる。 「あの……私が、自分から、言います事は出来ません、お恥しいのでございま....