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「採光〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

採光の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
表わるる媚態の二元性を理想主義的非現実性の意味に様態化するものには、材料の色彩と採光照明の方法とがある。建築材料の色彩の「いき」は畢竟《ひっきょう》、模様におけ....
恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
、ほんの好奇心から、洞窟の深さを測ってみると、全長六十五間、川に面する岩壁には、採光の窓が一つ穿たれ、もはや、この大岩壁の三分の一は、主として市九郎の瘠腕《やせ....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
たれた。四方の壁面は、ゴンダルド風の羽目で区切られていて、壁面の上層には囲繞式の採光層が作られ、そこに並んでいる、イオニア式の女像柱が、天井の迫持を頭上で支えて....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
それから梯子で、下の寝室に下りるようになっている。そこには、姉妹の室で見たと同じ採光窓が床にあいていて、その上を太い粗目の金網で覆うてあった。こう云う奇妙な構造....
少年探偵長」より 著者:海野十三
ずかしい仕事でもなかった。天窓には厚い針金入りガラスがはまっている。それは昼間、採光をよくして、陳列品をひき立たせるためである。 ふたりが天窓まで這っていって....
社会時評」より 著者:戸坂潤
化されねばなるまい。 室の数や広さだけではない、昆虫衛生、入浴設備、排泄衛生、採光、其他に関する改造が必要なのである。この改造費は警察医の費用位いでしぼり出せ....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
本御料理さくらである。 うす暗い帳場のわきを通って階下の食堂へ出る。高い窓から採光してあるだけなので、くもった日には昼でも電灯がともっている。壁によって白布の....
白い壁」より 著者:本庄陸男
きあがった。たとえばそれは、こんな雨の日でも、子供たちの視力を傷めないためにその採光設備を誇ったりした。それで内部の壁という壁はまっ白く塗られていた。無数の子供....
生死卍巴」より 著者:国枝史郎
科学的の眼から見る時には、別に変奇なものではなかった。窓々に硝子が篏めてあって、採光が巧妙に出来ている。四方の壁には棚があったが、それが無数に仕切られていて、一....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ではなく、例の関西風にフタをのッけておくという式のものだ。庭なども二十坪ぐらいの採光用の空地といった方がよいようなものがあるだけだ。 しかし、たった一ツ、時代....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
川郷の農家の屋根が急傾斜なのとアベコベで、白川郷の屋根だと屋根裏部屋が前後にしか採光でぎないが、タクアン石をのッけた屋根のゆるやかな新農家は、屋根裏部屋も前後左....
」より 著者:中井正一
を意味せんとしつつあるか。 壁が建築の支柱的機能をもち、窓がそれに対して展望、採光、通風の機能をもっていたことは今やすでに硬質ガラスの出現によってその函数表を....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
からいまして、第一等の伊太利亜《イタリア》大理石を墓碑に撰び、お指定の墓地の通風採光よろしき個所にご埋葬申しあげるてはずになっておりまする。如何《いかが》でござ....
棚田裁判長の怪死」より 著者:橘外男
た。昔の家というものは構えが大きくて、木口ががっしりと作られている代り、無頓着な採光や通風のせいか、言い知れぬ暗さが漂っているもんだなと思いました。眺めたところ....
ある完全犯罪人の手記」より 著者:酒井嘉七
立派な本床が附いている。この十畳と四畳との部屋つづきの両側に一間幅の廊下があり、採光は普通の土蔵の、あの特殊な窓を少し大きくしたものが、両側に三個ずつ附いている....