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採点
「採点〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
採点の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「火の鳥」より 著者:太宰治
以上であった。図画は、六十点、ときたま七十三点なぞということもあった。気弱な父の
採点である。 さちよが、四年生の秋、父はさちよのコスモスの写生に、めずらしく「....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
。二学期の成績が良かったという豹一の言葉がおかしかったのである。二、三日前答案を
採点していた時、H教授は三人の答案が一字一句違わないことを発見して、あきれてしま....
「新ハムレット」より 著者:太宰治
生を、必ずひとり、友人にして置かなければならぬ。試験の要領を聞くためだ。試験官の
採点の癖を教えてもらえる。さらに、もうひとり、同学年の秀才と必ず親交を結ばなけれ....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
手製の小さい国旗を振って子供の戦争ごっこしているのが見えた。学校では学年末の日課
採点に忙わしく、続いて簡易な試験が始まり、それがすむと、卒業証書|授与式が行なわ....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
、0から2までの間の任意な値を得ることができる。 美術展覧会の審査には審査員の
採点数を加算して採否を決めたりする。 あれは算術のほかに数学はないと思っている....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
であったからで――しかしまた庸三が取捨の一半の権利をもっており、事によれば庸三が
採点の遣り繰り一つで、彼女の作品の運命を決定することも不可能ではなかったので、あ....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
のごとき感じを与えるのである。今もしこの二つの目標に準拠してルクレチウスを批判し
採点するとすればどうであろう。これはいうまでもなく全然落第でありゼロである。なん....
「時事雑感」より 著者:寺田寅彦
る特定の場合の記憶だけが蓄積され、これにあたらない場合は全然忘れられるかあるいは
採点を低くして値踏みされるためかもしれない。しかし必ずしもそういう心理的の事実の....
「記録狂時代」より 著者:寺田寅彦
、九千メートルまでのぼってそうして精細な観測を遂げて来た人とでは科学的の功績から
採点すればどちらが優勝者であるか、これは問題にもならない。 レコードは上述のご....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
と思われる。 美しい腕をもった子は存外少ないようである。応募者の試験委員たちの
採点表中に容貌の条項はあっても腕の条項がないかもしれないが、少なくも食堂の場合に....
「ダス・ゲマイネ」より 著者:太宰治
す」 「それは非難ですか? それともあなたの研究発表ですか? 答案だろうか。僕に
採点しろというのですか?」 「――中傷さ」 「それじゃ言うが、そのしどろもどろは....
「『地球盗難』の作者の言葉」より 著者:海野十三
のとき紙上に八篇ほどの小説が載り、そしてどの作品が一番よかったかというので、読者
採点を募集した。その結果、この『キド効果』は断然一等になるかと思いの外、断然ビリ....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
をきいてあるいていたが、昼休みの時間には、もう校友会事務室の黒板に「教員適性審査
採点表」というのを書きあげていた。校友会事務室は、生徒控所の横の小さな室で、間は....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
しかし村上先生の受持ちになってからは私は図画に急に興味を感じて来た。先生は図画の
採点が実に辛くこれまで甲を貰ったものも丙位しか貰えず、私の最初の図画は庚という驚....
「四つの都」より 著者:織田作之助
ているのが、にわかに夜の更けた感じだ。 五三 国民学校の教員室。 初枝が、答案の
採点をしながら、窓から昨日の運動会の名残りを見て物想いに耽っている。 庄平、扉を....