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採集
「採集〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
採集の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「弓町より」より 著者:石川啄木
人でなければならぬ。 記載報告ということは文芸の職分の全部でないことは、植物の
採集分類が植物学の全部でないと同じである。しかしここではそれ以上の事は論ずる必要....
「人間灰」より 著者:海野十三
です。ごらんなさい。この壜に入っている異様な赤黒い物こそ、今日私が北岸へでかけて
採集してきた七人目の犠牲者の肉片です) 田熊社長は、電話で話は盗めても、その人....
「爬虫館事件」より 著者:海野十三
て置いて、これにうまそうな餌を見せることにより、体外の容器へ湧きだした犬の唾液を
採集する実験を見かけますが、貴方は生物学と外科とにすぐれた頭脳と腕とで、蟒の腹腔....
「河明り」より 著者:岡本かの子
砂礫の段々で面白いように判った。もうこの時分、娘は若い学者の測量器械の手入れや、
採集袋の仕末や、ちょっとした記録は手伝えるようになっていた。 娘は学者の家へも....
「ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
あみ》をもち、肩からバンドで、毒ビンと虫入れ鞄とを下げていた。ヒトミの方は、植物
採集用のどうらんを肩から紐《ひも》でつっていた。この二人の少年少女は同級生である....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
遠征隊の目的は、ここに半ばを達したのだ。この至るところにあるムビウムを、どんどん
採集して地球に持ち帰ればいいのだ。 この分では、最初の予定よりか、はるかに早く....
「雷」より 著者:海野十三
と、あれは矢張り、北鳴氏の実験に使うものなんだネ。ほう、妙な暗合だ」 「赤外線を
採集して映画を撮るんだということですけれど、それなら櫓は一つでよかりそうなものだ....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
ああ、もっと云わせてもらいたいんだけれど――そこで先生が、棺桶のなかから、凝血を
採集していって、それを顕微鏡の下で調べるところから、それは人血にまぎれもないこと....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
から。」 「いいえ、」といいながら勇美子は立って、室を横ぎり、床柱に黒塗の手提の
採集筒と一所にある白金巾の前懸を取って、襟へあてて、ふわふわと胸膝を包んだ。その....
「水鬼」より 著者:岡本綺堂
ほかの土地にはめったにない植物だとかいって、去年も九州大学の人たちが来てわざわざ
採集して行ったようですが、それからどうしましたか。」 「これが貴重な薬草だという....
「最小人間の怪」より 著者:海野十三
た。めずらしい発見を喜ぶと共に、うす気味がわるい。が、私はこの微小人間をぜひとも
採集して行こうと思い、ピンセットを出して、彼の胴中を挟もうとした。 するとその....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
斎と云い、京の医師という事。それが数年前からこちらへ来て、黒姫山中に珍奇の薬草を
採集する目的で、老体ながら人手を借りず、自ら不思議な住居を建て、隙さえあれば山野....
「山椒魚」より 著者:岡本綺堂
事実を教えられた。 「あの女学生は東京の○○学校の寄宿舎にいる人達で、なにか植物
採集のためにこの地へ旅行して来たのだそうです。死んだ二人は藤田みね子と亀井兼子、....
「西航日録」より 著者:井上円了
はれ、また陰り、出没変幻窮まりなく、その妙、実に言うべからざる趣あり。帰路紅葉を
採集し、チベット寺に休憩し、午後二時寓所に着す。当夜、康有為君の宅に遊び、ついに....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
・黄・赤・黒諸色の人種博物館の観あり。日本人も七百人寄留すと聞くも、目下みな真珠
採集のために遠海にあり。市街の住民約二千人と称するも、寂寥たる小都邑なり。家屋は....