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探し物
「探し物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
探し物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
の恋路の手助けをするのも、存外にわるい気持のしないもののようじゃ。それに、ほかの
探し物ならわしなんぞ小面倒臭うて、手も出すがいやじゃが、人間一匹を拾い出すとは、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。緑屋の爺さんから何か聞いたので、あとを尾けて来たのだろう。それともこの寺に何か
探し物でもあるのか。おめえも小博奕の一つも打つ男だそうだから、人の前で物が云えね....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
った。二人は黙って見ていると、女の方から声をかけた。 「もし、おまえさん方は何か
探し物でもしていなさるのか」 「ええ、落とし物をしたので……」と、幸次郎はあいま....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
て帰って来て、癪が起ったと云って暫く横になっていました。それから奥へはいって何か
探し物でもしている様子でしたが、やがてわたくしを呼んで、本所まで駕籠を一挺頼んで....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ろ付いていますよ」 指さす方角には彼《か》の才兵衛がうろうろして、砂の上で何か
探し物でもしているらしかった。 「まさかに貝を拾っているのでもあるめえ、海端《う....
「安重根」より 著者:谷譲次
腰かけて露語新聞を読み、鄭吉炳は箒でそこらを掃き、その間を李剛は、何か呟きながら
探し物の態で、部屋じゅう跛足を引いて歩き廻っている。隅の卓子で、柳麗玉が手紙を書....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
些細なことにいちいちびくびくして振り向いているのも馬鹿らしいので、そのままにして
探し物をつづけていました。ちょうど第二の紙包みを発見して、さらに第三の包みを見つ....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
っているんじゃない。それどころか、実は――と、これは極く小さな声で言うんだが――
探し物をしてるのである。いや、さがし「物」じゃない。探し「人」なんだ。尋ね人なん....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
。態を見ろ法水!」 それから、彼は独りで池の対岸に行き、水門の堰を調べてから、
探し物でもする様な恰好で、俯向きながら歩いていたが、やがて一本の蓮の花を手に戻っ....
「出家物語」より 著者:坂口安吾
をたてゝいるうち、月日が流れて、気持もすっかり落ちついていた。 ある日、何かの
探し物の折に火鉢のヒキダシから、例の手紙がでてきたので、何かと思い出も珍しく、読....
「D・D・Tと万年床」より 著者:坂口安吾
のがある筈であるが、かき廻すと埃が立つから、さがされない。 掃除をすると色々の
探し物がみつかって便利なのだが、整理に三日ぐらいはかゝり、それを人手に委せられな....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
が、雪のかたまりはますます大きくなって、みるみる積もった わたしは親方がなにか
探し物をするように、おりおり左のほうへ目を注ぐのを見たが、かれはなにも言わなかっ....
「投手殺人事件」より 著者:坂口安吾
て、言葉をつけたした。 「もう一つ、もっと重大な、しかし、もっと雲をつかむような
探し物があるんだがな。第一に、アパート。次に下宿。素人下宿もだ。シモタヤでも別荘....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
わいたので山かげの小さな寺に立ちよってお茶をご馳走になった。すると坊さんは菅谷の
探し物の話をきいて、 「そうですか。その着流しの人物かどうかは分らないが、この寺....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ンの跡だけだ。私はそう考えて、長崎の古本屋で若干の本を買ったりしたが、一番平凡な
探し物を忘れていたのだ。 私は家へ戻って長崎の地図を探した。島原も天草も五島も....