探り合い[語句情報] »
探り合い
「探り合い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
探り合いの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
れぞれに危懼と劃策を胸に包んでいると見えて、ちょっとの間だったけれども、妙に腹の
探り合いでもしているかのような沈黙が続いた。そのうち、セレナ夫人がチラと伸子に流....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
のお階段めぐりなるもの、何の必要があってかわざわざ暗いところへ下りて、人と人とが
探り合いながら暗いところを歩くのだ。 道庵が米友の不審に答えて、あれは有名な善....
「野ざらし」より 著者:豊島与志雄
ないことを云ったという様子だった。昌作はぞっと寒けを感じた――その沈黙と一種妙な
探り合いの気配とから。彼は深く眉根を寄せたが、それを押し隠すように伸びをして、黙....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
手紙を受け取ったのであった。しかしたがいにそれと言い出しかねた。三人ともたがいに
探り合いまた自分の心を探りながら、もう動くことも口をきくこともできないで、馬鹿な....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ルディエが出てきたとて、その闇夜をいっそう暗くすることはできなかった。
しばし
探り合いの時間が続いた。
テナルディエは右手を額の所まで上げて目庇《まびさし》....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
中でよほど引返して僕達の仲を説明し理解と協力をあおごうと。そうして僕達は互の心を
探り合いました。二人の気持は変らないと云うのが話した後の結果でした」 彼は愛人....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
が一枚会合に加わっていたらドウだったろう。あの会合は本尊が私設外務大臣で、双方が
探り合いのダンマリのようなもんだったから、結局が百日鬘と青隈の公卿悪の目を剥く睨....