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接手
「接手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
接手の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「モルグ街の殺人事件」より 著者:佐々木直次郎
の窓から五フィート半ばかり離れたところに避雷針が通っている。この避雷針から窓へ直
接手をかけることは誰にだってできないだろう。入ることは言うまでもない。だが、僕は....
「仇討禁止令」より 著者:菊池寛
新一郎は、どきんと胸に堪えながら、 「いや、わしにも分からぬが……」 「誰が、直
接手を下したかは、問題ではござりませぬ。ただ山田も吉川も、敵であることに間違いご....
「蠅男」より 著者:海野十三
切断されてしまった。蠅男の勢いは、それだけ削がれたのであった。これは皆、帆村の直
接手を下した殊勲であった。 だが普通の人間とちがい、勝れた智能をもった蠅男のこ....
「デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
しています。即ち、最初バルーンを降す時に驚きの余り急いだため捲取機を使用せずに直
接手で手繰り降してしまった事です。この推定に対しての反証は、今朝急いでグローブな....
「闘争」より 著者:小酒井不木
最後のところに至って、ひやりとしたものが背筋を走った。 「それでは先生、たとい直
接手を下されずとも、北沢は狩尾博士が……」 先生は、手真似で「静かに!」と警告....
「殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
正男のことを思い出して一種の戦慄が身体を通つて行くような気がした。
「少くとも直
接手を下したのは、家庭の者ではない。……とするとまず伊達だな」
「そうだ、伊達な....
「海底都市」より 著者:海野十三
カビ博士の講義がすむと、こんどは男女学生が、僕のからだをいじりまわした。それは直
接手でいじるのではなく、ぴかぴか光った長い消息子《しょうそくし》のようなものを、....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
に示した。それは次のように語られていた。 結城新十郎さま。 私はこの事件に直
接手を下した犯人ではありませんが、私の一生はこれと共に終るべき運命を負うて生れた....
「光は影を」より 著者:岸田国士
気楽に書けるからだろうといつて、その場をつくろつた。 彼は思いきつて、小萩に直
接手紙を出してみることにした―― 今はもう遠慮をしている時ではないと思い、勇気を....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
や》った」 「どんなふうに殺したとたずねられても困るんでございますが、しかし、直
接手は下さなくともあっしが殺したも同然なんで……」 「口の中でブツブツ言っていな....
「鉄の処女」より 著者:大倉燁子
責任を感じて、死んで謝罪する積りだったとしか思われないんです。そう考えると譬え直
接手を下さないといっても、私が殺したも同様ではありませんか。あれ以来日夜良心にせ....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
、この娘ほど手を焼かせたものはなかった。看護婦長なんかは、部長先生が一看護婦に直
接手を下して訓育なさらなくても、などと忠告もしたが、私は山下の根性を必ず直してみ....