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接骨
「接骨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
接骨の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「日光小品」より 著者:芥川竜之介
さびついたように映って、ほの白い雲の影が静かに動いてゆくのが見える。
対岸には
接骨木《にわとこ》めいた樹《き》がすがれかかった黄葉を低《た》れて力なさそうに水....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
くこじらせて打ち身のようになっても困るという心配から、そのころ浅草の馬道に有名な
接骨の医者があるというので、赤坂から馬道まで駕籠に乗って毎日通うことにした。 ....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
物が、棚にあたるような音がした。 と、月子の声がした。 「甘扁桃油、苦扁桃油、
接骨木花水、沈降硫黄、そうして闇夜に絞り取った、売春婦の肝臓の血、それを合わせた....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
した。其隣の馬は、節句の遊びに乗った親類の村蔵と云う男を刎ね落して、肩骨を挫き、
接骨医に二月も通わねばならぬ様の怪我をさせ、其為一家の予算に狂いが来て、予定の結....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
地面を得て、大工を招き大きな家を立てると、陥って池となり、竜その中に住む。御礼に
接骨方《ほねつぎのほう》を王氏に伝え、今も成都で雨乞いに必ず王氏の子孫をして池に....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
の紫を提げた、美しい若い娘が、袖の縞を乱して駈寄る。 「怪我は。」 「吉祥院前の
接骨医へ早く……」 「お怪我は?」 与五郎野雪老人は、品ある顔をけろりとして、....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
進んで「|春の鶏」に足を踏まれたがる「神呪された胡桃」の多いのを目的てに、紐育で
接骨医を開業しました。が、まずその電気広告費を稼ぐために、彼は毎日違法倶楽部の酒....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
可愛がって、御自慢で附合|浚《さら》いに連れ廻った。鉄砲町の百瀬《ももせ》という
接骨医の裏にいたが、半片《はんぺん》を三角にきって煮附《につ》けたお菜をわけてく....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
た庭の隅へ客をつれて行った。すると、こんもり繁った菩提樹の木のあいだの、すぐりや
接骨木《にわとこ》や莢叢《がまずみ》やライラックの叢《しげ》みの中から、忽然《こ....
「醜い家鴨の子」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
いる間に大きな庭の中に来てしまいました。林檎の木は今いっぱいの花ざかり、香わしい
接骨木はビロードの様な芝生の周りを流れる小川の上にその長い緑の枝を垂れています。....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
祖父安兵衛までは代々庄屋を勤め、苗字帯刀御免、相馬という姓から見ても、また家伝の
接骨術などあるのを見ても、ただの百姓ではないことは判っていたが、土蔵の梁から一巻....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
っと押し寄せる気配いを受けて、高く嘶いてダクを踏んだ馬が一つ、小田島の行手の道の
接骨木の蔭に居る。彼が注意深く
接骨木の根の叢を廻って行くと、その馬の轡を取って一....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
非常に心配してこれはどうも一生の不具になってしまうと言う。というのはチベットでは
接骨の法を知らない。チベットのお医者さんはそういう時になると灸をすえるとか、貼薬....
「挿話」より 著者:徳田秋声
帯をしていた腕首のところが昨日飲みすぎた酒で少し痛みだしていたので、信州で有名な
接骨医からもらってきたヨヂュームに似たような薬を塗りながら、 「お芳さんの旦那っ....
「馬の顔」より 著者:田中貢太郎
かにまちがっていないうえに、その十字路を学校の崖下の方へすこし往って、枝の禿びた
接骨気の木を目あてにしてその傍からおりていることもたしかに判っているので、他へ往....