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「推戴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

推戴の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青春の逆説」より 著者:織田作之助
った時は、校庭はもはや黄昏れていた。「紅燃ゆる」を歌って散会したあと、応援団長の推戴式があった。校庭に篝火をたき、夕闇の中で酒樽を抜いて、応援歌を呶鳴り、新しい....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
与え」 「有難い、有難い」 と言って、こちらの奇異なる武士は、その鑢《やすり》を推戴《おしいただ》きました。 この時に牢番の小使が咳をしました。もう大抵、話す....
光と風と夢」より 著者:中島敦
に集まっていた。一揆《いっき》が相継いで起り、マターファは自分の知らぬ間に、自然推戴の形で、叛軍の首領になっていた。新王を擁立する独逸と、之に対立する英米(彼等....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
サビーニ人であった。しかるに初代ロムルス王の歿した後ち、市民の黙止《もくし》難き推戴に依って遂に王位に即いたが、勇悍《ゆうかん》にして粗野なる人民を統御するには....
青年」より 著者:森鴎外
った。しかしとにかく主張があった。特色があった。推し測って見るに、新聞社が路花を推戴したことがあるのではあるまいから、路花の思想が自然に全体の調子を支配する様に....
バルザックに対する評価」より 著者:宮本百合子
今日、バルザックに帰れ、と云い出した一部のプロレタリア作家が、各自のバルザックの推戴の不抜なよりどころとしたのは主としてマルクスやエンゲルスが断片的な文句でその....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
《すす》りながら、この少年を相手に閑談を試みんとする。少年は、すすめられるままに推戴《おしいただ》いて、その紅茶の一杯に口を触れ、神妙に主人の眼を見ていると、駒....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
なった訳だ。この外かつて徒歩主義会というものを梅原喜太郎氏が設けられた頃、先達に推戴されて一同とあちこち遠足会などもした。その関係から、種々な変った人物にも接し....
だいこん」より 著者:久生十蘭
つくり、オット・ドッコイ独逸大使とウドノ・マカローニ伊太利大使のお嬢さんを顧問に推戴し、ドイツの〈女子指導団《フラウエン・シャフト》〉の制服にそっくりなカーキ色....
道鏡皇胤論について」より 著者:喜田貞吉
あっても一向差し支えはないではなかろうか。 かく解することによって、そこに彼を推戴せんとする説の生ずる間隙のあった事が始めて諒解せられる。天皇も為にお迷いにな....
三国志」より 著者:吉川英治
と思うのであるが、諸公のお考えは如何であるか」 と、現皇帝の廃位と陳留王の即位推戴のことを、突然、いいだした。 熱湯が冷めたように、饗宴の席は、一時にしんと....
私本太平記」より 著者:吉川英治
× そのころ四国方面では、伊予の河野党が、一族をあげて、 後醍醐推戴 の旗上げをふれ、土佐や長門へ打って出ていたし、また石見ノ国高津港の海賊、....