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推挙
「推挙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
推挙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
それには勿論同輩の嫉妬《しっと》や羨望《せんぼう》も交《まじ》っていた。が、彼を
推挙した内藤三左衛門《ないとうさんざえもん》の身になって見ると、綱利の手前へ対し....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
は、わたくしお願いがござりまするが……」 「あらためてなんの願いじゃ」 「殿の御
推挙で采女《うねめ》に召さるるように……」 「ほう、お宮仕えが致したいと申すか」....
「仇討三態」より 著者:菊池寛
もできるくらいじゃ」 「料理人などをさせておくのは、まったくもって惜しいものだ!
推挙さえあれば、その腕で三十石や、五十石はすぐじゃ!」 嘉平次は、鷹揚に笑った....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
固くなった気味で、まことにどうも困っています。千之丞殿も定めて御立腹、ひいては御
推挙くだすったお父さんにも御迷惑がかかろうと心配していますが……」 「なんの、そ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ればならない。しかしそれは諸国家と平等に提携し、われらの徳と力により諸国家の自然
推挙によるべきであり、紛争の最中に、みずから強権的にこれを主張するのは、皇道の精....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
せて、あらためてその挨拶に及んだわけでした。 組がしらも気の毒に思って、特別の
推挙をしてくれたのでしょう、その与力は念願成就、間もなく貝の役を仰せ附かることに....
「碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
る宗茂及びその一党、皆覚えあるものと思う、宗茂が三千は余人の一万に当るであろうと
推挙するので、諸将尤もとして宗茂を先陣と定めた。若輩の宗茂は、歴々満座の中に面目....
「読書子に寄す」より 著者:岩波茂雄
、はたしてその揚言する学芸解放のゆえんなりや。吾人は天下の名士の声に和してこれを
推挙するに躊躇するものである。このときにあたって、岩波書店は自己の責務のいよいよ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
復氷の発見。 一八五七年 ローヤル・ソサイテーの会長に
推挙されしも辞退す。 一八五八年 ヴィクトリア女皇ハンプトンコー....
「岩波文庫論」より 著者:岩波茂雄
がごとき、果して其揚言する学芸開放の所以なりや。吾人は天下の名士の声に和して之を
推挙するに躊躇するものである。」 という一節を読み直してみても、その激越なる口調....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
の九月であった。高等官の教授を栄としたわけではないが、露語科の主任たる恩師古川の
推挙を満足して喜んで就任した。古川はその後いくばくもなく病気のため辞職したので、....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
なく、傍難の有無をも考えず、やむを得ず素直に同意を表したのであった。しかも宗盛が
推挙の理由とするところに至っては、すでに大半虜掠されている陸奥国のことであるから....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
くともその当座だけは、借財の心労から解放された。 一方でエセックスは、ベエコン
推挙の手を女王に向かって緩めなかった。それについてアントニイは母親にあてて書いて....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
を呑み過ぎて、貧民窟の暑い夜、一晩寝られないで、苦しんだあげ句、自分自らを市長に
推挙し、大阪の空中征服を思い立ったのである。それで、号外の出たのは彼一人が、大阪....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
罵って、武則賤しき夷の名をもって、忝くも鎮守府将軍に任ぜられたのは、これわが父の
推挙によるものだと言っている。その夷人が奥羽両州に跋扈しては、いわゆる臥榻の傍に....