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推量
「推量〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
推量の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
て、摩利信乃法師《まりしのほうし》と中御門《なかみかど》の姫君とのいきさつを互に
推量し合いながら、どうかしてあの天狗法師を遠ざけたいと、いろいろ評議を致しました....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
、「今晩は。」と一つ怒鳴ったそうです。その声を聞いたばかりでも、誰だろうくらいな
推量はすぐについたからでしょう。あの優しい含み声の返事も、その時は震えていたよう....
「或る女」より 著者:有島武郎
を見やっていた。自分のした事を葉子もしたと興録は思っているに違いない。葉子はそう
推量すると、かの娘の写真を床の上から拾い上げた。そしてわざと裏を向けながら見向き....
「或る女」より 著者:有島武郎
てはいないの。小さい時から慣れっこになってるんですもの。だから皆さんが勝手なあて
推量《ずいりょう》なぞをしているのが少しは癪《しゃく》にさわったけれども、滑稽《....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
た時の白痴《ばか》の声はこの話をお聞きなさるお前様はもとよりじゃが、私《わし》も
推量したとは月鼈雲泥《げっべつうんでい》、天地の相違、節廻《ふしまわ》し、あげさ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
言わせると、『諸神話は一方では原始的な宗教的観念に基づくと同時にまた他方では当て
推量によって得られた原始的の科学に基づいたものである。』これらの
推量なるものも多....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
孕んでいたかい。そりゃ怪しからん、その息子というのが馴染ではないのかね。」 「御
推量でございます、そこじゃ、お前様。見えて半月とも経ちませぬに、豪い騒動が起った....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
の香で、消えてからどのくらい経ったかが知れますと、伺った路順で、下谷だが浅草だが
推量が付くんです。唯今下すったのは、手に取ると、すぐに直き近い処だとは思いました....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
ッと畳に手を……その素袍、指貫に、刀なき腰は寂しいものであった。 「御寮人様、御
推量を願いとうござります。誓文それに相違ござりません。」 お美津の両手も、鶴の....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
けなすッて、 (階下へおいで、ね、ね、そうしないと悪い)ッて、みんなもうちゃんと
推量して、やさしく言って下さるんだもの。 (ここに居とうございます!)と、おばあ....
「露肆」より 著者:泉鏡花
ばお求め下さいやし、三銭でごぜいやす。」 「一銭にせい、一銭じゃ。」 「あッあ、
推量々々。」と対手にならず、人の環の底に掠れた声、地の下にて踊るよう。 「お次は....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
裾の広く且つ大なるべきかを想うにつけて、全体を鵜呑にしている谷の深さ、山の高さが
推量られる。 辿るほどに、洋傘さした蟻のよう――蝉の声が四辺に途絶えて、何の鳥....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
るる。この名望家の令嬢で、この先生の令閨で、その上音楽の名手と謂えば風采のほども
推量られる、次の室の葭戸の彼方に薔薇の薫ほのかにして、時めく気勢はそれであろう。....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
と同じ知識の程度では、専門の能職に対して気の毒だと思う。 ただ、幸い、……いや
推量のごとく、お久という人たちとは席が離れていた。もっともほとんど満員である。お....
「活人形」より 著者:泉鏡花
から溢れて続いてる血の痕が、お邸の裏手で止まっております。 さては下枝は得三が
推量通り、再び帰りしに相違なからん。それはそれにて可いとして、少時なりとも下枝を....