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措定
「措定〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
措定の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
と》しく懐くものである。そうしてこの悩みはやがてまた noumenon の世界の
措定《そてい》として形而上的《けいじじょうてき》情調をも取って来るのである。英語....
「錯覚自我説」より 著者:辻潤
うに、形而上的には星を数え、魚を数えることが出来ない。ただ経験的に、方便的にある
措定と仮定の上に立って数えるだけである。形而上的には一人の個人は一人でも二人でも....
「一九四六年の文壇」より 著者:宮本百合子
ある主張によれば軽薄にいわれている日本の民主的解放という流行語にたいする辛辣な反
措定としての人間性の露出と主張されています。坂口安吾の「デカダンス論」はこの点を....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
なく、又ファシストの立場でもない、そのどれでもなくて、恰もインテリゲンチャな――
措定的な――予想が必要であるように見える*。 * 例えば P. Eppstein....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
ein)と呼んでいるヘーゲル哲学体系の第一範疇は、他でもない、思考の自己規定――
措定・テーゼ・――そのものを意味するに他ならぬ処の「ある」ことであって、文法的に....
「辞典」より 著者:戸坂潤
)そのものに外ならぬ(カントに於ける実践理性の優位がこれ)。絶対自我は自己を自ら
措定することによって初めて自我であることが出来、この
措定作用の過程の中に存在の諸....
「性格としての空間」より 著者:戸坂潤
問題――は避けることが出来ない。存在判断には独特の徴表がなければならない、存在を
措定する或るものが、たとえ判断が単なる
措定ではなくして
措定に判定を加えたものであ....
「省察」より 著者:デカルトルネ
ここに、ひとは次のように言ってはならぬ、すなわち、神は一切の完全性を有すると私が
措定した後においては、存在は実に完全性のうちの一つであるからして、たしかに神を存....
「海豹島」より 著者:久生十蘭
一人の人間の死を、とやかくと問題にするような神経過敏な風習はない。死はひとつの「
措定」であるとして、原因まで詮索しないのである。必要があれば、崖から落ちて死んだ....