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掻きの
「掻きの〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
掻きのの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
が好《い》いとか云ってお出でだったけれど。」
その噂が一段落着いた時、叔母は耳
掻きの手をやめると、思い出したようにこう云った。
「今、電報を打たせました。今日....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
をしているさえ奇抜を通越した大俗さ。それが片手に水の滴たる手桶を提げて、片手に鰻
掻きの長柄を杖に突いていた。破戒無残なる堕落坊主。併し其眉毛は濃く太く、眼光は鋭....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
をかけるのである。 すると二階にいる主人の逸作は、画筆を擱くか、うたた寝の夢を
掻きのけるかして、急いで出迎えて呉れるのである。「無事に帰って来たか、よしよし」....
「河明り」より 著者:岡本かの子
見える。こんなものの中にも餌があるのか、烏が下り立って、嘴で掻き漁る。 烏の足
掻きの雪の飛沫から小さな虹が輪になって出滅する。太鼓の音が殷々と轟く。向う岸の稲....
「鐘ヶ淵」より 著者:岡本綺堂
れて周囲はますます暗くなる。一種の藻のような水草が手足にからむように思われるのを
掻きのけながら、深く深くくだって行くと、暗い藻のなかに何か光るものが見えた。 ....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
喜んで妹に持ってきてやった。朝早く、妹の起きる前に、牛小屋へ行く道をふさいだ雪を
掻きのけたり、井戸から水を汲んできたり、納屋から薪を運んできたりしたが、その納屋....
「追放されて」より 著者:神西清
厭わしいらしい。急ぎもせずにカルバスへ跳び移った。……韃靼人と三人の渡船夫は、水
掻きの広い長い橈を握る。暗がりで見ると、それはまるで蟹の螫のように見えるのだ。セ....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
―のからだに分別くさい巨大な顔が載っかって、しかも極端にほそい小さな両手には、水
掻きのようなものがついている。それが、何らの興味もなさそうにしずかに仏蘭西語の俗....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
ているのだ。よく身体が据らないほど狭い独木舟なので、土人はみな片膝ついただけで水
掻きのような櫓をあやつっている。遠くから見ると、まるで曲馬団の綱上踊子だ。 朝....
「音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」」より 著者:寺田寅彦
てはあまりに陳套な趣向であるが、しかしあの機関車の音と画像と、馬のひづめの音と足
掻きの絵との加速度的なフラッシュ・バックにはやはりちょっとすぐにはまねのできない....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
へ何か掻き寄せるような畳ざわりの音。お絹も、どうやら眼が覚めたらしい。 夜具を
掻きのけたかと思われる様子で、やがてキューキューと帯を手繰《たぐ》るような音。竜....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
スをぬいだことがなかった。男女国民総出陣の〈義勇隊兵役法案〉が通過したときも、草
掻きの熊手で海兵隊《マリン》とやりあうチャンスにめぐまれることも、すこしもおそれ....
「美しき月夜」より 著者:宮本百合子
活の単調な反復が、いつか積らせた鈍重な塵の底に埋もれていた美が、今、その遮蔽物を
掻きのけて光り始めたのであろうか。 それとも、久振りの甦った亢奮が、彼女に新し....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
は、小さい小さい耳掻きがいくつもいくつもうんとあって、私はその一つ一つの小さい耳
掻きの凹みにつまっている何かのごみをとらなければならなかったの。面倒くさくなって....
「七階の住人」より 著者:宮本百合子
すけれど――」 「駄目なの?」 ミセス・コムプスンは、亜麻色の束髪と一緒に、灰
掻きのように骨ばッた大きい手を、伸子の顔の前で振った。 「まるっきりお解りなさら....