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掻き出
「掻き出〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
掻き出の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「故郷」より 著者:井上紅梅
せん。大雪が降ればいいのですがね。わたしどもの沙地の上に雪が降ると、わたしは雪を
掻き出して小さな一つの空地を作り、短い棒で大きな箕を支え、小米を撒きちらしておき....
「河明り」より 著者:岡本かの子
騰っては消え、また立ち騰っているように感じられる。悠揚と引かれた眉に左の上鬢から
掻き出した洋髪の波の先が掛り、いかにも適確で聡明に娘を見せている。 私は女なが....
「簡略自伝」より 著者:佐左木俊郎
またその例にもれず只管に没落への途を急いでいたのであった。それを知って父は急に足
掻き出し、奪還策として、山林田畑を売り払っていろいろの事業に手をつけ、失敗に失敗....
「純情狸」より 著者:佐藤垢石
にかふにゃふにゃしたものが残っている。 奇っ怪に思って、一人の武士がそれを棒で
掻き出し、眼を近よせて見ると、狸の肝らしい。庭下駄で蹴った。 すると、ふにゃふ....
「放浪の宿」より 著者:里村欣三
さきで抉ぐると、綺麗に二つの肺臓がはがれて、肝臓や胃袋などと一緒くたに濡板の上に
掻き出された。そして大腸をたぐって、その最後の部分に刃がはいると、見事に肛門から....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
、手荒いの」
「御用盗とは、よく名づけた」
富士春は、鏡台の前で、鬢《びん》を
掻き出しながら
「何んの手紙?」
一人が
「女、童《わらべ》の知ることならず」....
「農村」より 著者:宮本百合子
る裏門から入って行く。 左側の小屋の乾草を小さい男の子が倍も体より大きい熊手で
掻き出して居る。 牛はまだ出て居ない。午前中は出さないものと見える。狭い土面を....
「詩とはなにか」より 著者:山之口貘
。 いわば、書かずにはいられなくなって書き出したのがぼくの詩で、かゆいところを
掻き出したのが病みつきになったみたいなものなのである。それはぼくに、美感というよ....
「狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
暗いうちに風呂番の若い衆が鉋屑に火を付けますと、どうしても燃えが通りませんので、
掻き出いてみまするとこの風呂敷。御覧なされませ。こうして拡げてみますると処々に煤....
「上海」より 著者:横光利一
待たねばならなかった。彼は苦痛に抵抗しながら身を竦めた。秋蘭の頭は彼の腹の底で藻
掻き出した。彼の意識は停止した音響の世界の中で、針のように秋蘭に向って進行した。....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、なんの手懸りも得られなかった。 愈※、知れないとなると、城太郎はまた、ベソを
掻き出したが、ちょうど今朝は、大蔵が旅立ちの日なので、 (どうだ、おれと一緒に歩....