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提起
「提起〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
提起の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「広津氏に答う」より 著者:有島武郎
る者だ。
私のいった第一の種類に属する芸術家は階級意識に超越しているから、私の
提起した問題などはもとより念頭にあろうはずがない。その人たちにとっては、私の提議....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
されて予審が有罪と決すると、その刑事記録を証拠として、支倉を対手取り二つの私訴が
提起された。 一つは例の聖書会社からで盗まれた聖書価格約七千円の損害賠償で、も....
「黄鳥の嘆き」より 著者:甲賀三郎
として、戸籍簿の訂正を申請した。他方には又、地方裁判所に、重明の相続無効の訴訟を
提起したのだった。 野村の父は、重行の死後の依頼を余りにも早く果さなければなら....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
中の特記すべきものを訊いた。或人は丸善の火災が文明に及ぼす影響などゝ云う大問題を
提起した。中には又突拍子もない質問を提出したものもあった。曰く、『焼けた本の目録....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
張されるなら我々は文人虐待防止会を起さねばならない。 ▲近頃或る新聞が芸術税を
提起した。其理由に曰く、同じ芸術家でありながら俳優は高い税を賦課せらるゝに反して....
「鵞鳥」より 著者:幸田露伴
はギクリとしたようだったが、さすがは老骨だ。禅宗の味噌すり坊主のいわゆる脊梁骨を
提起した姿勢になって、 「そんな無茶なことを云い出しては人迷わせだヨ。腕で無くっ....
「学生と読書」より 著者:倉田百三
く、良書とは自分の抱く生の問いにこたえ得る書物のみではなく、生の問いそのものをも
提起してくれるものはさらに良書ではある。「いかに問うか」ということは素質に属する....
「嘘の効用」より 著者:末弘厳太郎
ノ性格、年齡及境遇並犯罪ノ情状及犯罪後ノ情況ニ因リ訴追ヲ必要トセザルトキハ公訴ヲ
提起セザルコトヲ得」と規定するに至った。いわば「嘘」を公認した代りに「嘘つき」の....
「小知恵にとらわれた現代の法律学」より 著者:末弘厳太郎
みならず、わが国の実情についてもほとんどなんらの調査もないのです。現在、裁判所に
提起される借家に関する事件の統計があるかというとない。例えば借家人のほうから起こ....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
火口辺りを徘徊したりと夢みし」と。そのエトナ山の観念を、足に熱を覚えたるによりて
提起する原因は、これエトナ山の地も、寝ぬるとき足に感じたるごとき熱度にて、実際必....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
の古典漢文科の出身だというYが来問した。この人の口から日本将来の文章という問題が
提起された。その時の二葉亭の答が、今では発揮と覚えていないが、何でもこういう意味....
「火夫」より 著者:カフカフランツ
一度は見入るだろうか! これはどうもたしかとはいえない問いだし、またそんな問いを
提起するのにはまったく不適当な今の瞬間なのだ! 「私がやってきたのは、火夫が私の....
「城」より 著者:カフカフランツ
である夜の聴取というものこそこの場合でして、夜の聴取に対する根本的な苦情なんかは
提起されることはありません。では、なぜ秘書たちは嫌うのでしょうか」
それもKに....
「審判」より 著者:カフカフランツ
と以上にはほとんど知っていません。だがすべての人々の言うことは、軽率な告訴などは
提起されないし、裁判所は一度告訴したとなると、被告の罪について固く確信し、この確....
「「エタ」名義考」より 著者:喜田貞吉
時掃除人足すなわちキヨメのことを「エタ」と云ったについて、「塵袋」の著者が疑問を
提起し、わざわざこれを証明したのによっても察せられよう。すなわち弘安の頃は、これ....