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揚
「揚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
揚の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「英雄の器」より 著者:芥川竜之介
、強いことは強いですな。」
「ははあ。」
相手の顔は依然として微笑しながら、鷹
揚《おうよう》に頷《うなず》いた。幕営の外はしんとしている。遠くで二三度、角《か....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
りもむしろ床の間の楊柳観音《ようりゅうかんのん》を偸《ぬす》み見ながら、やはり抑
揚《よくよう》に乏しい陰気な調子で、とぎれ勝ちにこう話し始めた。
....
「影」より 著者:芥川竜之介
の籐椅子《とういす》から身を起した。
「また今夜も御隣の坊ちゃんたちは、花火を御
揚げなさるかしら。」
老女が房子の後《あと》から、静に出て行ってしまった跡《あ....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
ように、清い天《あま》の川《がわ》の瀬音《せおと》でした。支那の黄河《こうが》や
揚子江《ようすこう》に似た、銀河《ぎんが》の浪音ではなかったのです。しかし私は歌....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
好い月日があったんです。」
それが、所謂片恋の悲しみなんだそうだ。そうしてその
揚句に例《エキザンプル》でも挙げる気だったんだろう。お徳のやつめ、妙なのろけを始....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
の路ばたに捨ててある死体と少しも変りはない。辱《はずかし》められ、踏みにじられ、
揚句《あげく》の果にその身の恥をのめのめと明るみに曝《さら》されて、それでもやは....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
しんせんそう》の光景が、いろいろ映ったり消えたりした。大きな水柱《みずばしら》を
揚げながら、「定遠《ていえん》」の沈没する所もあった。敵の赤児を抱《だ》いた樋口....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
ない。人と話しをしている時は勿論、独りでいる時でも、彼はそれを懐中から出して、鷹
揚《おうよう》に口に啣《くわ》えながら、長崎煙草《ながさきたばこ》か何かの匂いの....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
、「何だい、これは」と云った。すると木村少佐は、ゆっくり葉巻の煙を吐きながら、鷹
揚《おうよう》に微笑して、
「面白いだろう。こんな事は支那でなくっては、ありはし....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
》の湯」と言う共同風呂がある、その温泉の石槽《いしぶね》の中にまる一晩沈んでいた
揚句《あげく》、心臓痲痺《しんぞうまひ》を起して死んだのです。やはり「ふ」の字軒....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
りは、湯がはねかったとか何とか云う、つまらない事からなのでしょう。そうして、その
揚句《あげく》に米屋の亭主の方が、紺屋の職人に桶で散々|撲《なぐ》られたのだそう....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
。
本間さんは何だかわからないが、年長者の手前、意味のない微笑を浮べながら、鷹
揚《おうよう》に一寸《ちょっと》頭を下げた。
「君は僕を知っていますか。なに知っ....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
れば、思わず御足《おんあし》もとの狂いしとたん、御鷹《おたか》はそれて空中に飛び
揚り、丹頂も俄《にわ》かに飛び去りぬ。この様《さま》を見たる喜左衛門は一時《いち....
「彼の長所十八」より 著者:芥川竜之介
ちらも大してはわからざる如し。 十四、どこか若々しき所ある事。 十五、皮肉や
揚足取りを云わぬ事。 十六、手紙原稿すべて字のわかり好き事。 十七、陸海軍の....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
いるものだ。大きなドーナツもあれば、柔かいオランダ風ドーナツもある。かりかりした
揚げ菓子もあれば、砂糖菓子やら、ショートケーキ、生姜菓子に、蜂蜜菓子、そのほか、....