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揚代
「揚代〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
揚代の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
余計に来るもので、海上は頻《しき》りと登楼いたし、花里には延《のべ》たらに昼夜の
揚代《ぎょく》がついておりますから、座敷へ入れないことは出来ぬ、まるで我《わが》....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
と、一霄《いっしょう》夢にその事を果して心静まる。ト聞いて、只《ただ》には置かず
揚代《あげだい》請求の訴を法廷へ持ち出すと、ボッコリス王、ともかくもその男にトが....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
人相疑わず、一人は急ぐ註文と呑み込んで石碑を切りに掛かれば、一人は石を切り終って
揚代《あげだい》を代償さると心得て竢《ま》つ内、文なし漢は両人承引の上はわれここ....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
「いえ左様な大した訳でもござりませんが」 又「国から出たてゞ何も知らぬが、何かえ
揚代金は何のくらい致す、今の美人を一晩買う
揚代は」 若「へい/\大概五拾|疋でご....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
、熔けるのでございます。忘れません。 困果と業と、早やこの体になりましたれば、
揚代どころか、宿までは、杖に縋っても呼吸が切れるのでございましょう。所詮の事に、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
をかせぎ出したな、よく小まめに働くことだ―― 「地主ノ当主ガドウラク者デ或時、
揚代《あげだい》ガ十七両タマッテ、吉原ノ茶屋ガ願ウト云イオッテ困ッタガ、フダンカ....
「奉行と人相学」より 著者:菊池寛
う辞世の歌を作っている。もっとも、二分と云っても、その頃|吉原の一流のおいらんの
揚代が二分であった。だから、おいそれとは、誰もかしてくれないわけである。 だか....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
者と打語《うちかた》れり。これ岩亀楼《がんきろう》の娼女《しょうじょ》洋銀三枚の
揚代《あげだい》(この事文久三年板『珍事五ヶ国横浜ばなし』に出づ)にて異人館に招....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
のお客へは枕をかわせ肌を許しませんというが、誠に無理な事で、傾城遊女の身の上で、
揚代金を取って置きながら、お客に肌を許さんとは余り理のない話でございます。能くお....