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握り締める
「握り締める〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
握り締めるの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白髪小僧」より 著者:杉山萠円
こじ明けようとしましたが、どうして梃《てこ》でも動かばこそ、かえってだんだん強く
握り締めるために、拳固が紫色から黒い色に変って行きます。青眼先生はいよいよ驚き慌....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
した。実際あなたは純潔な心を持っているのだもの。私はあなたを愛します。(手を強く
握り締める) かえで でも私は、私は……(涙をこぼす)私のからだは汚れています。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
しないうちに、早く渡したり、渡したり」 「憎《にっく》い奴等」 兵馬は金剛杖を
握り締めると、彼等はバラバラと焚火の傍から走り出して、兵馬を取囲みました。兵馬は....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
たくしが、さげすんだり、厭《いと》ったりいたしましょう」
握らせた手を、じっと
握り締める力もなく、ただ、精一ぱい、思い一ぱい、瞳をさだめて、みつめていたいとい....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
死にかかった獅子のようにぶるぶると身をもだえた。けれどもどうしてもその弾倉撥条を
握り締める力が出ないらしかった。 その間に懐中から取り出した一枚の四半頁大の号....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
r なんという嫌な響きであろう。思索だ! 思索だ! 永遠にして崇高なものをぐっと
握り締めるまでは、私共のなすべきすべてのことはただ思索あるのみである。 今日は....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
るんでございましょうね」 歩兵が存外|温和《おとな》しく外した手を、道庵先生が
握り締めると、 「ははあ、貴様はなかなか話せる、医者だけあって脈処《みゃくどころ....