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揮
「揮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
揮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
すね。それからと……それからいつもクラス・ヘッドだった人です。あとはどうか名筆を
揮《ふる》って置いて下さい。」
二人はもう黄色《きいろ》に塗《ぬ》った科長室の....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
の沈没する所もあった。敵の赤児を抱《だ》いた樋口大尉《ひぐちたいい》が、突撃を指
揮する所もあった。大勢の客はその画《え》の中に、たまたま日章旗が現れなぞすると、....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
本を吸いつけていた。が、譚はテエブル越しにちょっと僕の顔を見たぎり、無頓着に筆を
揮《ふる》ったらしかった。
そこへ濶達《かつたつ》にはいって来たのは細い金縁の....
「校正後に」より 著者:芥川竜之介
しそうで、逡巡《しゅんじゅん》したくなる。アミエルの言ったように、腕だめしに剣を
揮《ふ》ってみるばかりで、一度もそれを実際に使わないようなことになっては、たいへ....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
しい自己犠牲《じこぎせい》をするか、さもなければもっと莫迦莫迦しい復讐的精神を発
揮しますよ。しかもそれを当事者自身は何か英雄的行為のようにうぬ惚《ぼ》れ切ってす....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
しても、望ましい語《ことば》でしょう。ところが遺憾ながら、西南戦争当時、官軍を指
揮した諸将軍は、これほど周密《しゅうみつ》な思慮を欠いていた。そこで歴史までも『....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
なかった。が、彼はそれを両手に抱くと、片膝砂へついたまま、渾身《こんしん》の力を
揮《ふる》い起して、ともかくも岩の根を埋《うず》めた砂の中からは抱え上げた。
....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
かせながら、静かに靴《くつ》を鳴らして行くのは、悲壮な光景に違いなかった。現に指
揮官のM大尉なぞは、この隊の先頭に立った時から、別人のように口数《くちかず》の少....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
しそれでも得られるとすれば、炎天に炭火を擁《よう》したり、大寒に団扇《うちわ》を
揮《ふる》ったりする痩《や》せ我慢の幸福ばかりである。
小児
軍人は....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
こして、妻を禽獣《きんじゅう》に比しました。ある者は、宅の黒塀へ学生以上の手腕を
揮《ふる》って、如何《いかが》わしい画と文句とを書きました。そうして更に大胆なる....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
の主筆|牟多口氏《むだぐちし》は半三郎の失踪した翌日、その椽大《てんだい》の筆を
揮《ふる》って下《しも》の社説を公《おおやけ》にした。――
「三菱社員忍野半三郎....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
。
「そこを彼女のためにはいって来いよ。」
「ふん、犠牲的《ぎせいてき》精神を発
揮してか?――だがあいつも見られていることはちゃんと意識しているんだからな。」
....
「格さんと食慾」より 著者:芥川竜之介
欺くことは極めて稀にしかない人である。 のみならず、又宇野浩二は喜劇的精神を発
揮しないにもしろ、あらゆる多感と聡明とを二つとも兼ね具えた人のように滅多にムキに....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
き人となりて下谷西町に住うよし、久しぶりにて便りを得たり、別紙を持参して諸事の指
揮をその人にうけよと懇ろに予が空想に走する事を誡められたり。 予は深沢にもその....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
争で、選挙公はミュンヘンから逃げ出したので、ルムフォードが選挙公の代理として総指
揮官となり、ミュンヘンを防ぎ、中立を厳守して、フランスオーストリア両軍とも市内に....