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「援ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

援けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
里人は、今度は自発的に開鑿《かいさく》の寄進に付いた。数人の石工が市九郎の事業を援けるために雇われた。もう、市九郎は孤独ではなかった。岩壁に下す多数の槌の音は、....
寛永武道鑑」より 著者:直木三十五
わしは、わしの為に、行くのだ。又五郎の為にでは無いぞ。誰が、汝等如き、卑怯者を、援けるものか) と、思った。 五 いつ、どこで、敵に逢い、討つか、討....
旅愁」より 著者:横光利一
探し出せば良いのだろう。実際、矢代はそんな千鶴子のカソリックを赦し、むしろそれを援ける平和な寛大な背後の力を欲しかった。しかし、それには仏教でも駄目だと思った。....
」より 著者:鷹野つぎ
ほかないと云い、自宅で幾人かの生徒を教えつつ目的に向い、妹はこの兄の志の徹る日を援けるかの如く会社の勤めに通うていた。 眼前に居る息子は若々しい青年の面貌に、....
明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
え》ぬ情話などが絡《から》んでそうなったのを――しかもその美妓たちには、革進者を援ける気概のあった勝《すぐ》れた婦人も多かったのだ――世人は改革者の人物を欽仰《....
女の一生」より 著者:森本薫
戦争をアジヤでも又引起すことになるのだ。 けい それだからいうのですよ。国民党を援けると決めたなら決めたで、そっちへどんどんお金を注ぎこむ。支那人が日本人と仲よ....
魔都」より 著者:久生十蘭
パアトナア》を遠ざけて岩井と組になったのは、もちろんその秘密めかしい岩井の行動を援けるためだったに相違ない。笑子が岩井の行為に充分な了解を持っていることは、これ....
ウスナの家」より 著者:マクラウドフィオナ
ちょうどこの時、コルマック・コンリナスは再びコノール及びレッド・ブランチ党を援けるために帰国しようと決心したのであったが、琴手《ことひき》クレーヴシンの妻に....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
いる。キャデイズが落ちて数カ月も経たないうちに、彼はアイルランドへ、そこの反乱を援けるために、強力な艦隊と大軍団を送ることができたではないか? もっとも、艦隊は....
三国志」より 著者:吉川英治
転げながら、いよいよ怒って、 「李儒っ、そちまでが、予をささえて、不届きな匹夫を援けるかっ。――不義者をなぜ捕えん」 と、呶号した。 李儒は、急いで、彼の身....
三国志」より 著者:吉川英治
「そうは思うが、どうも不安でならないのじゃ。言葉にしたがって、魏延を派遣して、援けるとしようぞ」と、孔明の説に動かされた。 孔明は玄徳の命をうけると、魏延を....
私本太平記」より 著者:吉川英治
きである。多分な迷信の中に生かされていた人々だった。蒼古な四天王寺の輪奐もそれを援ける。 だが、奇瑞や予言をつかうのは兵家のつねだ。これも正成が士気|昂揚のた....