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「揺く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

揺くの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虞美人草」より 著者:夏目漱石
《あい》である。根本《ねもと》から濃く立ち騰《のぼ》るうちに右に揺《うご》き左へ揺く揺くたびに幅が広くなる。幅が広くなるうちに色が薄くなる。薄くなる帯のなかに....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
って第十句に「微光閃※」とあった事を、是だ是だ、鐘鳴りとは時計の時を打つ事で、緑揺くとは時計の緑色に塗った鉄板が動くと云う事、爾して微光が穴から閃いて輝いた、ア....
少女病」より 著者:田山花袋
海老茶色の帯の末端が地について、帯揚げのところが、洗濯の手を動かすたびにかすかに揺く。しばらくすると、末の男の児が、かアちゃんかアちゃんと遠くから呼んできて、そ....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
の犬の黒光りする膚の上に、桜の花片が二つ三つほろ/\とこぼれる。風が吹く。木影が揺く。蛙が鳴く。一寸耳をびちっと動かした母犬は、またスヤ/\と夢をつゞける。 ....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
に、遠い足下の岩蔭に何かは知らず、金色の光を放つ物が晃乎と見えた。が、松明の火の揺くに随って、又|忽ちに消えた。 「おやッ。」と、忠一も共に火を翳したが、岩に遮....