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損失
「損失〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
損失の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
た。そのほかまだ何だ彼《か》だといろいろな打撃を通算したら、少くとも三万円内外は
損失を蒙《こうむ》っているのに相違ない。――そんな事も洋一は、小耳に挟んでいたの....
「私の父と母」より 著者:有島武郎
弱で、私なども聴くことは好きであるが、それに十分の理解を持ちえないのは、一生の大
損失だと思っている。....
「小さき者へ」より 著者:有島武郎
しみがお前たちと私とにどれ程の強みであるかをお前たちはまだ知るまい。私たちはこの
損失のお蔭で生活に一段と深入りしたのだ。私共の根はいくらかでも大地に延びたのだ。....
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
を維持せんとするの結果、フランス国が失いし多くのもののなかに、かの国にとり最大の
損失と称すべきものはユグノー党の外国脱出でありました。しかして十九世紀の末に当っ....
「宇宙女囚第一号」より 著者:海野十三
ら馬鈴薯の皮をむいたりするようなことで曇らせるのは、世界の学術のためにたいへんな
損失である、――」 「まあ待ってください、マカオ博士」 と僕は、胸の下からつき....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
アのみならず一体に西方諸国の科学がついに民衆の共有物とならずにしまったのは非常な
損失であった。もしこれがそうなっていたとしたら、これら国民の文化は疑いもなく今日....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
らない。何千部何万部刷ろうとも失われた一冊は日本文化に取っては一冊の世界的知識の
損失であると、感慨一時に湧いて来たが、周囲の人声や履の音に忽ち消されて了った。 ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
上生活の経験を繰り返させることもある。要するに早死せる小児は、一方知識の点に於て
損失を受け、他方純情の点に於て利益を受けていると言ってよい。が、何と言っても人生....
「亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
む これが、私が応接する総てを愛玩出来る心で、また私の哲学である。従って玩具を
損失したからとて、少しも惜いとは思わない。私は這般の大震災で世界の各地から蒐集し....
「カタカナニツイテ」より 著者:伊丹万作
ク場合ニ関係ガ生ジテクルノデアル。 七、活字ノヒラガナヲ廃止シテモ文化的ニ何ラノ
損失モナイ。我々ハ今マデニオイテモ行書ノ活字ダノ草書ノ活字ダノトイウモノヲ持タナ....
「瘤」より 著者:犬田卯
家業であったが、覚束ない老母の計算を基盤に収支を出してみると、明らかに年二百円の
損失であった。そこへもってきて、正確な小作米、畑年貢などが予期されないとすれば、....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
出かけることになるだろう。俺たちのように良心をもって真剣に働く人間がこんな大きな
損失を忍ばねばならぬというのは世にも悲惨なことだ。しかし俺たちは自分の愛護する芸....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
、別に大いなる害とも見えざれど、その毎度機糸を断たるるに至りては、たちまち多少の
損失を受くるをもって、一家最もこの怪事に困却せりという。これ、郡内におこりし妖怪....
「妖怪学」より 著者:井上円了
生まるる人は、常に愚痴なることをいい、人を疑う心あるがため、家内むつまじからず、
損失をすることあるべし。慎むべきなり。 五黄に生まるる人は、その星中央の土徳を主....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ある。 墺軍は四回の解囲とマントアの降伏で少なくとも十万の兵力を失った(仏軍の
損失は二万五千)。マントア攻囲前の墺軍の
損失は二万に達するから、一年足らずの間に....