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搬
「搬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
搬の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
み》は自分の女中たちにまで、それが倉地の本宅に運ばれるものだといって知らせた。運
搬人はすべて芝《しば》のほうから頼んで来た。そして荷物があらかた片づいた所で、あ....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
ろす場所の海底の模様、大釜を据えるべき位置、桟橋の改造、薪炭の買い入れ、米塩の運
搬、仲買い人との契約、肥料会社との交渉‥‥そのほか鰊漁の始まる前に漁場の持ち主が....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
るわ来るわ……」などという朗らかな話や、近く敵襲の警報が入ると、滑走路に小屋を運
搬していって建て、村落と化して敵の目をごま化す話など、たいへん面白かった。この勇....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
あった。 私は弁当を仕舞ってから、荷船オデッサ丸の舷にぴったりと繋ってある大運
搬船の舷に、一人の仲間と竝んで、海に向って坐って居た。仲間と云おうか親分と云おう....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
ますが、昨夜から本艇はすこし取込んでいます。艇員たちが忙しく通路を走ったり、物を
搬んでいるのをごらんになった方もあろうと思います。事の起りは、本艇の針路が一昨日....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
く粉砕されてしまった。坑道を通って外へ鉱石をはこび出すためのケーブル吊下げ式の運
搬器も、その鉄塔も、爆風のため吹きとんでしまい、今は切れ切れになった鋼索が、赤い....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
リット少将は、スミス中尉に眼くばせをした。 杉田水兵は、いきなり背の高い患者運
搬車にのせられたので面喰った。二人の看護婦がその手押車について、甲板へと出た。そ....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
の縁で。…… 三 西明寺――もとこの寺は、松平氏が旧領石州から奉
搬の伝来で、土地の町村に檀家がない。従って盆暮のつけ届け、早い話がおとむらい一つ....
「トロッコ」より 著者:芥川竜之介
|外れへ、その工事を見物に行った。工事を――といったところが、唯トロッコで土を運
搬する――それが面白さに見に行ったのである。 トロッコの上には土工が二人、土を....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
を入れずして射撃手の席に座を占めている。白い煙。砲車の逆行。薬莢の抛擲。弾薬の運
搬。ああ。見ていて眼が痛くなるほどの早さである。もうそれは人間業ではない。鬼神が....
「暗号数字」より 著者:海野十三
それをノートへうつしとったときに、ウェイトレスが湯気のたつ卵焼きを盆にのせて
搬んできた。帆村はなにくわぬ顔をして、卓子のところへ戻ってきた。 次から次へと....
「京のその頃」より 著者:上村松園
。藤屋という大きな料理屋が橋の西詰にあって、そこから小さな橋伝いに床几に御馳走を
搬んで行く、芸妓や仲居やの行き来する影絵のような眺めも又ないものではあった。 ....
「健康と仕事」より 著者:上村松園
かっていたころであったが、今考えれば驚くほどの無茶をしたものである。 展覧会の
搬入締切日がだんだん近づいて来るし、決定的な構図が頭に浮かんで来ない。あせればあ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
るるに足る。ここより飲用水を運ぶに、布ぶくろを用い、黒色炭のごとき土人がこれを運
搬す。インドにて街上の散水に、土人が皮ぶくろに水をいれて運ぶと好一対なり。 繋船....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
らの去るのを惜しんだであろう。しかし他の部類のものもあった。軍隊の後から人夫、運
搬夫等に、そして雑多なる最下級の群が来て、それらは支那人から恐怖の混じた軽蔑をも....