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搬入
「搬入〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
搬入の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
械が、クルクルと廻転しているのが見えた。そうだ。佐世保軍港で、得態の知れぬ兵器を
搬入したことがあったが、あれに違いない。 ああ、新兵器、怪力線! 皇国は美事....
「花吹雪」より 著者:太宰治
しき邪魔者の現れ申候。これ老生の近辺に住む老画伯にして、三十年続けて官展に油画を
搬入し、三十年続けて落選し、しかもその官展に反旗をひるがえす程の意気もなく、鞠躬....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
、ポポ父子がマターファの許に来てツイアツアの名を讃えたからであろう。 既に食物
搬入は済んだ。贈物は順々に注意深く数えられ、記帳された。ふざけた説話者が、品名や....
「道標」より 著者:宮本百合子
、裏から羊毛がもじゃもじゃよれたれ下っている短皮外套をきた五人の若くない労働者が
搬入の仕事をやっていた。
合間に手洟《てばな》をかんだりしながらゆっくり重いビ....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
別に調査する模様もなく立会の巡査に手伝わせて該屍体を無雑作にT三五八八の自動車に
搬入し、空虚となりおれるタンクにオートバイのガソリンを注入し、附近の自動車屋より....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
った老人の物乞いが何か歌っているのでした。(「みづゑ」大正十二年一月) 会場へ
搬入された夥しい絵が、女達の手によって十枚位ずつ、われわれの前に運ばれて来る、そ....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
希望者は素晴らしい勢いで増加しつつあるのは不思議な現象だ。毎年の二科帝展等の出品
搬入数を見ても驚くべき数を示している。これだけの胃と生殖器を持てる神様の出現は、....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
希望者は素晴らしい勢いで増加しつつあるのは不思議な現象だ。毎年の二科帝展等の出品
搬入数を見ても驚くべき数を示している。これだけの胃と生殖器を持てる神様の出現は、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、その爵位財産の一切を返還してしまったが、蔵書だけは、ほとんどその全部をこの船に
搬入して来ています。それは、この人にとっては、食物以上の食物であるから、まずこれ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
だけでも軽蔑してつけられている琴のようですが、宮中の御遊の時に図書の役人に楽器の
搬入を命ぜられるのにも、ほかの国は知りませんがここではまず大和琴が真先に言われま....
「自由人」より 著者:豊島与志雄
会ということになった。茶菓は精養軒で出して貰い、折詰の料理と豊富な酒類はよそから
搬入された。印刷や執筆の方面からは、目ぼしい人々は出席せず、ただ雑然たる集合に過....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
いものがあったので、彼女も文展に出品する気になって、他の大幅のものと一緒にそれを
搬入したが、鑑査員の認めるところとならずに落選した。それ以来いくらすすめても彼女....
「太陽系統の滅亡」より 著者:木村小舟
中心、完全なる天文台は、敢て経費の支出を俟たず、地球上に存在せる、あらゆる材料を
搬入して、立所に出来て仕舞った、また同盟会議所のごときは、優に一億万人を収容する....
「健康と仕事」より 著者:上村松園
かっていたころであったが、今考えれば驚くほどの無茶をしたものである。 展覧会の
搬入締切日がだんだん近づいて来るし、決定的な構図が頭に浮かんで来ない。あせればあ....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
る。是と同じ例はまたタヒチその他の南太平洋の島にもある。ポリネシア人の中には洋酒
搬入以前、クヴァというのが唯一の催酔飲料であったが、是も或る植物の根を女に嚼ませ....