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搾り出し
「搾り出し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
搾り出しの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「檸檬」より 著者:梶井基次郎
たことはなかった。いったい私はあの檸檬が好きだ。レモンエロウの絵具をチューブから
搾り出して固めたようなあの単純な色も、それからあの丈《たけ》の詰まった紡錘形の恰....
「とも喰い」より 著者:本庄陸男
掘る片っぱしから埋もれて行く。疲れ切った二人は、只、薯があることだけに必死の力を
搾り出していた。 「つ、土が出たぞッ!」と男が穴の中で叫んだ。女は鍬を穴の底に打....
「野ざらし」より 著者:豊島与志雄
しょう! 反抗の心がむらむらと起ってくるのを強いて押えつけて、ありもしない涙まで
搾り出して、彼女の前に奴隷のように哀願したのです。今後の行いで証《あかし》を立て....
「薬」より 著者:井上紅梅
った一人のお袋がいることを前から承知している。そりゃ困っているにはちがいないが、
搾り出しても一滴の油が出ないので腹を欠いているところへ、あいつが虎の頭を掻いたか....