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摂する
「摂する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
摂するの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
営したものであって、八方正面を眼目とし、遠くは敵の状況を知り、近くは自軍の利便を
摂する、完全無欠の建築であった。石積の高さ六間五尺、但し堀底からは十間五寸、その....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
す峻しくし、その特質をドイトリッヒに発揮せしめて後に、両者を含むより高き原理で包
摂することによって成就するのである。天国と地獄とが造り主の一の愛の計画として収め....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
よって反転されるのである。――哲学としての哲学は、イデオロギーとしての哲学を、包
摂することも出来なければ無に帰せしめることも出来ない。之に反して、吾々のイデオロ....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
あるのだが――測定が之である――、そのことから必然的に、夫は物理学の対象一般を包
摂するという、物理学に於ける普遍的な支配的な位置を占める。この空間は時間(但し物....
「自分と詩との関係」より 著者:高村光太郎
るように思われる。それは是非もない。 詩の世界は宏大であって、あらゆる分野を抱
摂する。詩はどんな矛盾をも容れ、どんな相剋をも包む。生きている人間の胸中から真に....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
の法を知らざれば共に生理の事を談ずるに足らず。人のこの世に生存するは毎日の食物を
摂するがためなり。食物は生存の大本《たいほん》なるに世人《せじん》の深く注意せざ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
るいは人類に無上の教訓を与うる歴史の上において、その幼稚なる工芸中別に一真理を包
摂する点において、地理上の新探検について、動植物の分布について等その見聞せるとこ....
「法然行伝」より 著者:中里介山
悉く往生の行のうちに摂している。何ぞ独り法華だけが漏れる筈がない。普《あまね》く
摂する心は念仏に対してこれを廃せんが為である」 といった。使が帰ってこのことを....