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「摂生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

摂生の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
いたのです。これは勿論一つには、彼の蒲柳《ほりゅう》の体質が一切《いっさい》の不摂生を許さなかったからもありましょうが、また一つには彼の性情が、どちらかと云うと....
HUMAN LOST」より 著者:太宰治
いましたが、けれども、この場所撰定も、皆様一任。) 右の如く満一箇年、きびしき摂生、左肺全快、大丈夫と、しんから自信つきしのち、東京近郊に定住。(やはり創作。....
出家とその弟子」より 著者:倉田百三
そばせ。おからだに毒です。ゆうべから飲みつづけではありませんか。 善鸞 この私に摂生を守れと言ってくれるかな。お前は貞女だな。はゝゝゝ。ここで川の景色を見つつ飲....
田舎教師」より 著者:田山花袋
あがらなければならぬと思った。 失望と空虚とさびしい生活とから起こった身体の不摂生、このごろでは何をする元気もなく、散歩にも出ず、雑誌も読まず、同僚との話もせ....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
ほどにはなりおらではと、自ら気を励まし浪子は薬用に運動に細かに医師の戒めを守りて摂生しつつ、指を折りて良人の帰期を待ちぬ。さるにてもこの四五日、東京だよりのはた....
獄中消息」より 著者:大杉栄
あるいはその時にはもうこの良師友に接することもできぬかも知れんのか。まず何よりも摂生を願う。足下もできるだけの手を尽して看護なり何なり努めてくれ。ただ横田のかわ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
していた。そして他の者なら死んでしまってるかもしれないほどの放埒《ほうらつ》と不摂生にも、彼の頑強《がんきょう》な健康は害されないらしかった。彼はやたらに大食し....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
陰気だからと言って、すべての人が陰気であるようにと願い、すべての人に自分の不具な摂生法を強いんとするのは、理由のないことである。美徳のうちで第一のものは、喜悦で....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
習慣から、食ったり飲んだり聞いたりしている。そういうのが、ストラスブルグの馬鹿な摂生法だ。この人民らは貪食《どんしょく》症にかかっている。与えられるものならなん....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
教育の程度は低いが、個人競技で、勝敗がハッキリし、油断すると負けるから、必然的に摂生を考えざるを得ず、その競争意識によって、おのずと品性も高まりつつあると見てよ....
なよたけ」より 著者:加藤道夫
ぞ安閑と眠っておられんからな。 小野 いや、それがいけないんだよ。……そう云う不摂生をやるから、君は正常な心の均衡を失ってしまうのだ。……石ノ上。それではこう云....
酒渇記」より 著者:佐藤垢石
しまった。そして泣いて諫めて言うに、何としてもあなたは大酒すぎる。これは、決して摂生の道ではありません。どうぞ、禁酒を断行してください、と貞節のほどを示したので....
迷信解」より 著者:井上円了
これによりて考うるに、金をためる秘伝は勤、倹の二つにほかならず、長寿を得る呪法は摂生の一事に限る。余は、かくのごときマジナイを好むものである。 マジナイに関連....
九月四日」より 著者:岡本綺堂
答児とかいうような、急性の病気が多かったらしい。それには罹災後のよんどころない不摂生もあろう。罹災後の重なる心労もあろう。罹災者はいずれもその肉体上に、精神上に....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
に負える訳でもございませんけれど、かねて肺病の容体など知って居るものですから逐一摂生法を言い聞かせたです。それから薬を遣らないと安心しないから間に合い薬を遣りま....