摩る[語句情報] » 摩る

「摩る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

摩るの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
風流仏」より 著者:幸田露伴
り出しか地より湧しか、玉の腕は温く我|頸筋にからまりて、雲の鬢の毛|匂やかに頬を摩るをハット驚き、急しく見れば、有し昔に其儘の。お辰かと珠運も抱しめて額に唇。彫....
独身」より 著者:森鴎外
の外では風の音がひゅうひゅうとして、庭に植えてある竹がおりおり箒で掃くように戸を摩る。十時頃に下女が茶を入れて持って来て、どうもひどい晩でございますねというよう....
家常茶飯 附・現代思想」より 著者:森鴎外
)お這入んなさい。(マッチを探す。ようようマッチの箱を見出し、マッチを一本取りて摩る。また戸を叩く音す。うるさがる様子にて。)お這入んなさい。(その内マッチの火....
」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
に対する憤りと恨みとが、消えたために、自ら危んだのだ。どの子もどの子も手を出して摩るのだ。摩られる度に、犬はびくびくした。この犬のためにはまだ摩られるのが、打た....
女難」より 著者:国木田独歩
そうな顔をして眼をまじまじさせます。何か言い出しそうにしては口のあたりを手の甲で摩るのでございます。 『一体どうしたのだ』と私も事の様子があんまり妙なので問いか....
一人舞台」より 著者:ストリンドベリアウグスト
を絶やしやあがったな」なんかんというのよ。 (片々の上沓の上革を、片々の底革にて摩る。乙、朗かなる声にて高く笑う。) それからどうかすると、内に帰って来て上沓を....
」より 著者:森鴎外
るのを見てほっと溜息を衝いた。その明りが消えると、また気になるので、またマッチを摩る。そして空虚を見ては気を安めるのである。 また一本のマッチを摩ったのが、ぷ....