摩滅[語句情報] »
摩滅
「摩滅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
摩滅の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「赤外線男」より 著者:海野十三
ない。寸法から背丈を計算して出すと、どうしても五尺七寸はある。それからゴムの踵の
摩滅具合から云ってこれは血気盛んな青年のものだと思うよ」 「検事さん、待って下さ....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
いつの時代、何人の置いたものか、石は、千古の三国荒れに揉まれ抜いて三角の角は
摩滅《まめつ》し、青苔が蒸して、彫ってある文字も定かではないが、三つの国は三つの....
「小浅間」より 著者:寺田寅彦
クリートの柱の頂上のまん中に径一寸ぐらいの金属の鋲を埋め込んで、そのだいじな頭が
摩滅したりつぶれたりしないように保護するために金属の円筒でその周囲を囲んである。....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
急に目をかがやかせて、それを見上げた。 文字は、へこんでいた。それが熱のために
摩滅《まめつ》したと見え、文字として残っていたのだ。 「なんの文字? 人間の使う....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
シャツはすり切れ、帽子は破れ、靴《くつ》は痛んでいることを、すなわち自分の生活が
摩滅していったことを。そして彼は自ら言った、「死ぬ前にただ彼女に再び会うことがで....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
かしきことばかり多い。青年のとき描いた理想が、いわゆる世の中の実際に擦《す》れて
摩滅《まめつ》したこともあまたある。しかし年に較べれば、自分ながらまだ理想を割合....