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「摩訶〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

摩訶の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俊寛」より 著者:芥川竜之介
う事を教えに来られたのじゃ。大般涅槃《だいはつねはん》の御時《おんとき》にさえ、摩訶伽葉《まかかしょう》は笑ったではないか?」 その時はわたしもいつのまにか、....
赤外線男」より 著者:海野十三
ている人にとっては、これ又奇怪な事件であることに、この迷宮事件が後になって、例の摩訶不思議な「赤外線男」事件を解く一つの重大なる鍵の役目を演じたことを思えば、尚....
地球盗難」より 著者:海野十三
ベビー服は涎かけのように、申し訳にその首のあたりにぶら下っていた。こうして現れた摩訶不思議なる赤ン坊の大入道! 昔のお伽噺に、魔法の国から成長液の入った壜を盗....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
四畳半で維摩の経文の一節によって定められている。その興味ある著作において、馥柯羅摩訶秩多(二七)は文珠師利菩薩と八万四千の仏陀の弟子をこの狭い室に迎えている。こ....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
った。 「さあ、鞄をここへ載せて……そしていよいよ赤見沢博士|謹製《きんせい》の摩訶《まか》不思議なる逸品《いっぴん》の拝観と行こうか」 目賀野は、童のように....
風流仏」より 著者:幸田露伴
抱しめて額に唇。彫像が動いたのやら、女が来たのやら、問ば拙く語らば遅し。玄の又玄摩訶不思議。 団円 諸法実相 帰依仏の御利益眼前にあり 恋....
連環記」より 著者:幸田露伴
は恭敬心を以て如何にも素直にこれを学び之を行じたのであった。で、横川に増賀の聖が摩訶止観を説くに当って、寂心は就いて之を承けんとした。 増賀は参議|橘恒平の子....
後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
し被さって来る。が、その空気は間もなく空闥に依って破られた。この老達な説教師は、摩訶不思議な花火を携えて登場したのであった。 空闥と云う五十恰好の僧侶には、被....
天草四郎の妖術」より 著者:国枝史郎
と軈て云った時には首を垂れて居りました。魂が天に帰ったのでした。白痴にして英雄児摩訶不可思議の時代の子は斯うして永久世を去ったのでした。臨終に云った二つの言葉は....
大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
。その老人がこんなことを云った。 「ここに小さな壺がある。が、普通の壺ではない。摩訶不思議の仙人壺だ。そうして俺は仙人だ、嘘だと思うなら見ているがいい。この壺の....
ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
丈といい、ふさふさした黒い渦まき髪といい、悩ましげな鳶色の眼のうえにさながら何か摩訶ふしぎなヴェールのように濃い睫毛がかぶさっているところといい、実になんとも素....
チェーホフ試論」より 著者:神西清
イのことになると彼は、情合と当惑が半々にまじったような微笑をちらりと浮べ、これは摩訶不思議なことだからうっかりした事は言えぬとでもいった風に、声を低めたそうであ....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
七月十九日英国汽船ライトニングに乗りペナン港を過ぎて七月二十五日にカルカッタ市の摩訶菩提会に着きそこに数日|逗留して居りましたが、同会の幹事でチャンドラ・ボース....
河豚食わぬ非常識」より 著者:北大路魯山人
実、常識を失っている。 これらにむかってわれわれが冬季常食する天下唯一の美味、摩訶不思議の絶味であるふぐの料理が、いささかの危険性なき事実を諄々力説してみても....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
広くあけて並んでいた。如何にも均斉を保った配置であった。それらの凡てがまた極めて摩訶不思議な生命力の威厳を顕現しているのである。 静中の動、動中の静、兼ね備え....